【レポート】
3日、日本ヒューレット・パッカード市ヶ谷事業所において、HPエンタープライズソリューションフェア2006が開催された。ここではとくにUFJIS 市場業務システム部マネージャ 大伴浩二氏らによる発表「三菱東京UFJ銀行の採用事例に見るオープンソース利用の実際」に注目したい。
同社は大規模リスク管理システムの構築にSeasar2プロダクトを採用、7月19日には同案件にについて電通国際情報システムから発表が行われ、話題を集めていた。採用につながった、要因はなんだったのか、キーパーソンが語った。
UFJIS 市場業務システム部マネージャ 大伴浩二氏は、大規模リスク管理システムにおけるSeasar2採用について語った。7月19日に発表された同案件はメディアで取り上げられ、その後も問い合わせが多かったという。
まず同氏は金融市場における大規模リスク管理システムについて説明した。
リスク管理システムが必要になるの背景には、あるひとつの取り引きが企業全体に大きな損害を与えるという金融市場の特異性がある。これを予測するため、同社では、リスクの算出に複雑な計算式を用いる。業界でもこういった計算を積極的に活用しているところはあまりなく、同社の取り組みは先進的とする。
同社は高度なリスク把握を行うため、1999年ごろからリスク管理システムを構築する。そこで用いられた構成は、UNIXサーバによるクライアントサーバシステム、実装はC言語、Webを使ってフロント管理といったものだ。従来からあるシステムが充分に拡張可能な構成になっていたため、同じプラットフォーム(ミドルウェア)にシステムを追加することで実現した。
取り引き量の増大にともなって計算能力の増強が必要になり、2004年ごろにはブレードサーバ(HP ProLiant BL20p :Xeon 3.2GHz x 2way)を52台導入。トランザクションのN分割を実施し並行処理を実現、高速化とスケーラビリティを確保している。OSにはLinux(Red Hat Enterprise Linux AS v.2.1)が採用された。RHEL採用によって大幅なコストダウンを実現したという。
そしてプラットフォーム(ミドルウェア)の変更にともなうシステムの再構築を行う。ここでSeasarが採用された。ただし、すべてを作り直すのではなく、ブレードサーバなどを用いた計算エンジンは据置き。エンジンとフロントエンドとの間のミドルウェアとしてSeasar2が採用されている。これは2007年以降順次稼働させることになる。
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