【レポート】
3日、日本ヒューレット・パッカード市ヶ谷事業所においてHPエンタープライズソリューションフェア2006が開催された。ここではとくに電通国際情報サービス(以降、ISID)開発技術センターSeasar2技術推進グループ比嘉康雄氏らによる発表「オープンソースのエンタープライズ利用に向けて」を取りあげたい。比嘉康雄(ひがやすお)氏はSeasarのチーフコミッターでもある。
同社は2005年11月7日、同8日よりSeasar2の商用サポートサービスを開始することを発表。本年7月19日にはSeasar2プロダクトが三菱東京UFJ銀行(以降、三菱東京UFJ)およびUFJISにおけるシステム開発において採用されたことを発表している。金融業界でOSSプロダクトが採用された事例として注目を集めた発表だが、その背景にあるものは何だったのか、OSS普及の鍵はどういった点にあるのか、キーパーソンからのメッセージをお届けしたい。
エンタープライズにおけるOSSの利用はより広がりつつある。たとえばHPやIBMなど大手ベンダによるOSSサポートの積極化、OSSをベースとしたビジネスモデルの登場、OSSプロダクトのアプリケーションレイヤへの浸透、ユーザ主導のOSS取り組みへの活発化など、さまざまなシーンで見ることができる。
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図1 電通国際情報サービス R&Dセンター 飯田哲夫氏 |
歴史的に振り返ってみると「OSSを利用する側の意識は消極的な理由から積極的な理由へと変わってきている」と飯田哲夫氏は説明する。たとえば当初はコスト削減、ベンダロックインの排除といった消極的(ネガティブ)な理由で採用されることが多かったが、現在ではスピードが速い、プロセスへの参加が容易、多くのアイディアを活用できるなど、オープンイノベーション自身を活用するという積極的(ポジティブ)な理由に変わってきているという。
オープンイノベーション自身が注目されてきているのは、優秀な労働者の流動化やベンチャーキャピタルの登場などの要因に依るところが大きい。このため、企業の内部と外部のアイディアを双方ともに活用して新しい価値を創造することが重要になってくる。その点においてオープンイノベーションとしてのOSSはきわめて重要になってくる。
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