【レポート】

The European IT Forum 2006 - いかに品質向上させるか、いかに組織で利用するか--Wikipediaの創始者

1 Wikipediaとは

末岡洋子  [2006/09/27]

米IDCが9月25日から2日間、フランス・パリで開催している年次カンファレンス「The European IT Forum 2006」の2日目、Wikipediaの創業者、Jimmy Wales氏が登場し、Wikipediaの背後にある思想や企業での導入などについて語った。

Wikipediaは2001年に立ち上がったプロジェクトで、Wikiを使って誰もが作成に参加し、閲覧できるオンライン百科事典を作ることを目指す。現在、Wikipediaには100万以上の英語の項目があり、10万以上の項目がある言語は10種類以上(日本語はここに含まれる)、1万以上の項目がある言語は107種にも及ぶという。「欧米、日本や中国のみではなく、世界のさまざまな人々が参加している」とWales氏。現在、Wikipediaは非営利組織となり、従業員は5人。残りはすべて、知識を共有することが大好きなボランティアたちだ。

現在、アクセスランキングによるとWikipediaのトラフィック数は17位。100万人あたりの訪問者数を見ると、英BBCや米CNNを倍以上上回る4万8650人という(図1)。

図1

Wikipediaの中核をなす思想は、フリーライセンス、フリーアクセスだ。これは、Richard Stallman氏のGNUにならって、複製、修正、再配布、修正版の再配布の自由を約束しようというもの。これにより、世界中の人々が参加するモデルを目指す。Wikipediaのこれまでの成功は、「このモデルが機能することを実証している」とWales氏は言う。

Wales氏は次に、Wikipediaの情報共有モデルと品質の維持・管理について語った。"誰かが悪いことをするかもしれない"を前提にした場合、社会は悪くなる、とWales氏。だが品質管理は必要で、Wikipediaは実際、品質に関して試行を重ねてきた。

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