【レポート】

European Open Source Convention 2006 - なぜLinuxに標準が必要か?

1 選択の自由

 
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Free Standards Groupのエグゼクティブディレクター Jim Zemlin氏

オープンソースソフトウェアを選択するメリットの一つとして、ベンダーロックイン(囲い込み)を回避できるという点がよく挙げられる。だが、これに対して、「残念ながらそうでもない」とJim Zemlin氏は言う。Free Standards Groupのエグゼクティブディレクターを務める同氏が、ベルギー・ブリュッセルで開催された「O'Reilly European Open Source Convention 2006」(主催:O'Reilly Media)にて、どうして標準が必要かについて語った。

Free Standards Groupは2000年に立ち上がった非営利団体で、オープンソースソフトウェアの標準化推進を主な目的とする。代表的なものに、Linuxの標準を定めた「Linux Standard Base(LSB)」がある。

「ソースコードへのアクセスは自由をもたらす。だが、選択の自由は無償で手に入るわけではない」とZemlin氏。オープンソースソフトウェアは確かに低コストだが、ユーザーやISVにとって変更は容易ではない。しかも、オープンソースの場合、選択の対象となる数が多い。「プロプライエタリソフトと同じように、オープンソースでもベンダーロックインが生まれる。つまり、本当に自由ではない」とZemlin氏。

この逆説を解決するのがオープンソースとオープン標準の組み合わせだが、最も必要なのは選択できる自由だ、とZemlin氏。標準があれば、ベンダー側は何かを変更する場合それにかかるコストが増加する。選択の自由は、価格を下げ、アプリケーションのエコシステムを拡大する。そして、最も大切なことは、「将来も同じ機能が約束されていること」とZemlin氏は言う。ユーザーは技術を選択するときに、機能を比較・評価するので、これは大切なポイントだ。

このアプローチは、Linuxが強いサーバ分野だけでなく、進出がはじまったデスクトップ分野でも大切になる、とZemlin氏は続ける。

では、エコシステムを成長させる、つまり市場を作るためになにが大切だろうか?「エコシステムのキーとなるのはネットワーク効果だ」とZemlin氏。つまり、アプリケーションの数が多いとユーザーが増え、ユーザーが増えるとアプリケーション開発者も増える。Zemlin氏が例に挙げたのは米Microsoftだ。「Microsoftはこのネットワーク効果とエコシステムを非常に良く理解している。ユーザーはアプリケーションの数が多いのでWindowsを選択し、開発者はユーザーが多いのでWindowsをターゲットにする」(Zemlin氏)。

さらにユーザーは、いま現在利用するアプリケーションだけでなく、将来も利用できるという安心を評価に入れる。

アプリケーション以外に選択の評価ポイントとなるのは、ユーザーエクスペリエンス、価格性能比だ。

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目次
(1) 選択の自由
(2) エコシステム


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