【レポート】

FTF Americas 2006 - プロセス技術・他

1 Freescaleのカスタマイズ製品

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Freescaleのカスタマイズ製品

ColdFireのレポートでも少し触れたとおり、Freescaleという会社は標準品を販売するだけでなく、特注品とかカスタマイズ品を幅広く手がけているメーカーでもある。そのカスタマイズは多岐にわたり、例えば標準品に独自ロゴを入れるといったところから、ユーザー回路の組み込み、ASICの設計・製造までカバーする。

同社の場合、単にデジタル回路だけではなくアナログ回路(といってもAnalogDevicesの様に、アナログ部品なら何でも手がけるという程の広さはない)もカバーしているので、かなり多様多種のカスタム製品を提供できる。このFreescaleのビジネスは、しかしながらTSMCやUMCに代表されるファウンダリとはちょっと異なっている。こうしたファウンダリビジネスは、基本的にクライアントが希望するIPコアや独自回路を製造するのが目的であって、その内容は基本的には問わない。だからATIとNVIDIAが自社のGPUコアをTSMCやUMCで同時に製造するなんて事は普通だし、CPUにしてもARM / MIPS / PowerPC / etc...とどんなアーキテクチャであっても基本的には問題がない。問題になるのは、TSMCなりUMCなりのファウンダリで本当に製造が出来るか、という点だけだ。

対してFreescaleの場合、例えばMIPSコアを使って独自ASICを作るといった事は出来ない。プロセッサで言えばPowerPCとColdFire、もしくは8/16bit MCUを選ぶという事になるし、その他の回路についてもFreescaleが用意するIPを組み合わせるのが一般的だ。勿論ASICであるからにはユーザーの回路を組み込む事は出来る(それが出来ないのならASICにする必要性がそもそも無い)が、この点での自由度はいわゆるファウンダリに比べるとかなり少ない。

その代わりといっては何だが、Freescaleはファウンダリよりも手厚いサービスを提供している。ファウンダリはプロセス製造がメインの作業だから、論理設計や物理レイアウト、あるいはデバッグなどの作業は顧客の責任となるのが基本だ。勿論こうしたサービスも提供はされるが、かなり高くつくのが普通だし、何しろ幅広い範囲のIPを手がけねばならないから、ある程度以上のクオリティを求めるのは困難な場合もある。対してFreescaleは、何しろ基本が自社のIPだから内容は良く判っており、かつ必要なら上流デザインから全部委託する事が可能である。ファウンダリほど自由度は無い代わりに手厚いケアが用意されるという訳で、全部自前で出来るほどの高い技術力を持ったクライアントはともかく、それ以外のクライアントにはむしろトータルコストを抑えるという点で良い選択である場合も少なくない。このあたりの事情は国内のファウンダリとも似ているが、Freescaleの場合は通信・自動車・制御・コンシューマというあたりにリソースを絞り込んでソリューションを提供しており、こうしたマーケットに向けたASICをつくり込む場合には充実したソリューションが得られるというわけだ(このあたりも、いわゆるファウンダリとはちょっと異なっている)。

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インデックス

目次
(1) Freescaleのカスタマイズ製品
(2) CMOS
(3) SmartMOS
(4) MRAM
(5) RF / Package


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