FTF Americas 2006 - ColdFireアップデート (1) ColdFireとは

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FTF Americas 2006 - ColdFireアップデート

1 ColdFireとは

大原雄介  [2006/08/15]
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ColdFire、というCPUコアがある。構造的にはRISCベースだが、命令セットはいにしえの68Kを引き継ぐ(完全な互換、という訳ではなくサブセットだが)もので、Freescaleの前身にあたるMotorolaで開発がはじまり、1995年には初のColdFire V2がリリースされる。V1がなく、いきなりV2から始まるあたりがちょっとアレなのだが、これに引き続き1997年にはColdFire V3、2000年にはColdFire V4、翌2001年にはこれの拡張型のColdFire V4eと続き、2002年にはColdFire V5が発表される。ちなみに昔のロードマップを見ると、2003~2004年にはColdFire V6がリリースされる予定だったが、こちらは今のところ未アナウンスである(Photo01)。

さてこのColdFireシリーズ、何れも命令レベルの互換性は保っているが、内部構造は大分異なる。簡単にまとめると、

  • ColdFire V2 : 1+1ステージのシングルパイプライン
  • ColdFire V3 : 4+2ステージのシングルパイプライン+ローカルバスのパイプライン化
  • ColdFire V4 : 4+5ステージの、限定的なスーパースケーラ
  • ColdFire V4e : ColdFire V4+FPU+MMU
  • ColdFire V5 : V4の完全スーパースケーラ化
  • ColdFire V6 : スーパーパイプライン化

といった具合だ。"1+1"とか"4+5"って何だ? というのは、実際に構造を見たほうが早い。Photo02~05がColdFire V2~V5の内部構造をまとめたものだが、デコーダと実行ユニットが分離するという独特な構造が継承されているのがお分かりかと思う。

結果として、性能はそこそこである。発表されている数値で言えば、

  • ColdFire V2 : 25MIPS@33MHz 50DMIPS@54MHz
  • ColdFire V3 : 70MIPS@90MHz 200DMIPS@240MHz
  • ColdFire V4 : 510MIPS@333MHz 410DMIPS@266MHz
  • ColdFire V5 : 610MIPS@333MHz

といったあたり。数字の基準となる構成が全部異なる関係で、これを一律に比較するのは難しいが、ColdFire V2が0.8~0.9 DMIPS/MHz、V3で0.9~1 DMIPS/MHz、V4で1.5 DMIPS/MHz、V5はおそらく1.8 DMIPS/MHzといったあたりではないかと思われる。

ちなみにここまでの話はコアのみで、このままだと外部インタフェースすらない事になる。これを補うのがXBS(CrossBar Switch)と周辺回路である(Photo06)。"Standard Product Platform(SPP)"とかかれている事からも判るとおり、ColdFireのコアとXBS、DMAやバスコントローラなどが標準構成として構成され、後はこの外に様々な周辺回路を統合してSoCとしてパッケージングするわけである。

Photo01:MicroProcessor Forum 2002における"Introducing the Superscalar Version 5 ColdFire Core" (Joe Circello, Chief ColdFire Architect, Motorola Semiconductor Products Sector)より。

Photo02:ColdFire V2の内部構造。IFP(Instruction Fetch Pipeline)とOEP(Operand Execution Pipeline)が分離され、間にFIFOが入る構造。スーパースケーラともなれば、スケジューリングが必須だからこうした構造は不思議ではないが、シングルパイプラインで分離するメリットが良く判らない。IFP/OEPともにスループット/レイテンシがかなり大きいためだろうか?

Photo03:ColdFire V3ではIFPに大幅に手が入った。やはり68Kの直行性の良いCISC命令をそのままRISCで処理するのは大変なのだろう。

Photo04:IFPがスーパースケーラ化される、という独創的な構造。要するにボトルネックになってるのはIFP側ということなのだろう。

Photo05:遂にOEP側もp(primary)/s(secondary)のDual Issueになった。ただ今度はIFP側がボトルネックにならないのか、ちょっと心配。

Photo06:このXBSは8ポートのMasterと8ポートのSlaveを持つ構造。メモリコントローラが外部バスI/Fは全てコア外に置かれ、メモリ/キャッシュのみ直接接続するが、その他は全てXBS経由となる。

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インデックス

目次
(1) ColdFireとは
(2) ColdFire V1
(3) ColdFireの現状(1)
(4) ColdFireの現状(2)

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