【レビュー】

ニコン D80 実写インプレッション

6 メリハリのある画像と使える仕上がり設定

    西尾淳  [2006/08/15]

    画像全体については、D200よりもずいぶんメリハリがつくようになった。例えば曇りの日などアンダーになる傾向があったが、D80ではあまり感じない。もちろん簡単に白飛びするわけではない。ダイナミックレンジの使い方が上手くなったようだ。

    色などを変更する「仕上がり設定」の項目はD200と同じ。標準のカラー設定は「モード I a」だ。派手な色づくりの「モード III a」を標準にするD50とは、考え方から違う。「仕上がり設定」の各モードでコントラストなどがどう変わるかは別表にまとめた。

    「仕上がり設定」の「標準」に対し、「ソフトに」はその名のとおりコントラストが少し弱くなり、全体に明るくなる。「標準」ではコントラストが高めになるため、「ソフトに」を常用してもいいと思う。「鮮やかに」はカラー設定が III aになり、彩度も高い。風景などでは常用するモードだ。「より鮮やかに」はさらにコントラストやシャープネスが強くなるが、少々やりすぎに感じる。あまり使うことはないはずだ。「ポートレート」は人物撮影用だが、全体に濁りが少なくなる。これも悪くない。「白黒」はその名のとおりモノクロだが、「標準」から色を抜いたような軟調の写真になる。コントラストを高めにすれば締まった写真になるはずだ。

    「仕上がり設定」の各モードで切り替わる項目。白黒はさらに「フィルター効果」も選択できる

    仕上がり設定のメニュー。以下の作例は同じ条件で撮影した。
    AF-S DX 18-135mm F3.5-5.6G
    L+Fine(JPEG)
    66mm(99mm相当)
    プログラムAE/ISO 100
    WB:オート

    仕上がり設定「標準」
    生画像はこちら(約3.6MB)

    仕上がり設定「ソフトに」
    生画像はこちら(約3.3MB)

    仕上がり設定「鮮やかに」
    生画像はこちら(約3.9MB)

    仕上がり設定「より鮮やかに」
    生画像はこちら(約3.9MB)

    仕上がり設定「ポートレート」
    生画像はこちら(約3.4MB)

    仕上がり設定「白黒」
    生画像はこちら(約2.8MB)

    カメラ単体で使えるD-ライティング

    新しくなった画像処理エンジンの余力(?)を利用し、撮影後の画像処理が多く盛り込まれた。中でもユニークなのは「D-ライティング」だ。これはニコンの画像処理ソフト「Nikon Capture」や「Capture NX」に搭載されているものと同じで、逆光などで黒くつぶれ気味の写真を明るく補正してくれる。

    このD-ライティングは画像を解析した上で処理を行うので、すべての画像について有効というわけではない。例えば輪郭のように細い部分は、たとえ黒くても明るくはしない。絵として明るくしてもよい部分だけ明るくするのだ。実によくできている。

    D80に搭載されたD-ライティングはさすがに画像処理ソフトほど細かくは調整できず、「強め」「標準」「弱め」の3段階のみ。これでも十分に効果がある。Nikon CaptureのD-ライティングと効果を比べてみたが、D80とは若干かかり方が違っているようだ。D80で処理した画像を目標にNikon Captureで元画像を補正してみたのだが、完全に合わせるには彩度やトーンカーブでの調整も必要だった。D80のほうが暗部を生かしたメリハリのある画像になるが、なかなか好感の持てる補正だ。

    筆者としては、リサイズなどの画像処理はパソコンで行えばいいと思っているが、D-ライティングは簡単な操作でわかりやすい補正を行ってくれる。画像処理ソフトのそれに比べて仕上がりも悪くない。これならカメラ内で補正してもいいかもしれない。

    画像編集メニューで「D-ライティング」を選ぶと、画像選択画面に移る

    左がオリジナル画像。右でどの程度明るくするかを選択する

    オリジナル画像。1/3段アンダーで撮影したら街は真っ黒になってしまった

    -ライティングで処理した画像。街やクルマが見えてきた

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