【レビュー】

Turion 64でもMini-ITXしよう - Albatron「KI51PV-754」で極小PCの夢を見る

2 パフォーマンスは必要十分

    石川ひさよし  [2006/08/09]

    パフォーマンスと消費電力をチェック - パフォーマンス指向なMini-ITX PCに

    ここからは消費電力とパフォーマンスを計測してみよう。用意した機材は以下のとおりで、2.5インチHDD/スリム光学ドライブではなく、3.5インチHDD/5インチ光学ドライブを用いたデスクトップ構成をとってみた。

    マザーボード Albatron KI51PV-754
    CPU AMD Turion 64 MT-30(1.6GHz)
    メモリ PC3200 512MB×1
    HDD Seagate Barracuda 7200.7 ST380011A(PATA:80GB)
    光学ドライブ MITSUMI DM-2000TE
    OS Windows XP Professional SP2(英語版)

    まず消費電力から比較してみよう。3.5インチHDDと5インチ光学ドライブを用いているため、やや数値は大きくなっているが、平時45~50W、アプリケーションを起動させると60W超となる。そしてベンチマークの実行中の電力は、ピークで74Wに達した。

    例えば同じ構成のEPIA-M10000では平時が35W程度、ピークでも55W程度だ。両者の間には約15W程度の差があることになる。デスクトップで考えれば十分低い数値ではあるが、ACアダプタ駆動を検討している場合に注意が必要だ。EPIAのシステムであれば60WのACアダプタで足りてしまうが、KI51PV-754 + Turion 64 MT-30の場合、その上のクラスの80W~100Wアダプタを使用しなければならないだろう。

    では次にベンチマークのスコアを見てみよう。まずはPCMark05。OverallのPCMarksは1935。デスクトップ用途でもまずまず十分なスコアと言えるだろう。

    それではCPUやメモリなどの足回りをEPIA-M10000と比較してみよう。EPIA-M10000自体が省電力に特化したものであるため、当然スコアはKI51PV-754 + Turion 64 MT-30が有利になるのだが、あくまでも同じMini-ITXシステムでの比較として見ていただきたい。比較に用いたベンチマークはSandra 2007だ。

    まずCPU関連のテストを見てみると、CPU Arithmetic Benchmarkの結果は、Dhrystoneが4.3倍、Whetstoneが15倍という結果。Turion 64が高クロックでiSSE3にも対応しているという点も影響していると思われる。

    CPU Multimedia Benchmarkの結果は、Integer/Floatともに4倍超となった。

    HDD性能をテストするFile System Benchmarkの結果はともに27MB/sec。世代の古いドライブなので致し方ないが、ストレージに関しては両者互角といったところだろう。

    そしてMemory Bandwidthの結果を示す。結果はInt Buff'd iSSE/iSSE2が3倍超、Float Buff'd iSSが約6倍というスコアだ。EPIA-M10000がDDR266、KI51PV-754はDDR400という差もあるが、それ以上にメモリコントローラー、しいてはCPU(FSB)の性能が影響しているように思える。

    最後にやや古いベンチマークソフトになるが、3DMark03で内蔵グラフィックスの性能を見てみた。KI51PV-754 + Turion 64 MT-30の組み合わせでは1098 3DMarksを記録。ちなみにEPIA-M10000は(ターゲットが違うため比べものにならないが)47 3DMarks程度である。やや心許ないスコアとはいえ、KI51PV-754 + Turion 64 MT-30の組み合わせならばデスクトップとして使っても遜色のない性能と言えるだろう。GeForce 6150の内蔵するPureVideo機能なども、DVD鑑賞などのシチュエーションで効力を発揮してくれるものと思う。

    まとめ

    ベンチマークを見てもKI51PV-754が十分な性能を秘めていることは確認できた。旧機のリプレースなどで余ったSocket 754 CPUを活用するのも一案だが、これから組むとしたらやはりTurion 64を使いたい。この製品を組む際の問題はケースになりそうだからだ。

    例えばひとまわり大きなMicro ATXケースを用いるのであればとくに問題は起こらないだろうが、しかし小さなMini-ITXケースを利用する際にはやや注意が必要と考えられる。理由はヒートシンクだ。TDPが60W台のAthlon 64を使う場合は、それなりに冷却能力のある背の高いヒートシンクを用いなければならない可能性が高い。ケースに合わせて背の低いヒートシンクを用いるとなれば、必然的にTDPが低いTurion 64の方が向いているだろう。このあたりパーツの選択もユーザーの腕の見せ所である。

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