【レポート】
一般的に「プリンタ」といえば紙に印刷するものを連想するが、製造業の現場では製品のプロトタイプ作りに「三次元(3D)プリンタ」が利用されることが多い。この「3Dプリンタ」とは、入力された3Dデータからそのまま立体物を生成してしまう装置のこと。最近ではこの分野の進化が著しく、ついに昨年は石膏を積層しつつ同時にカラー塗装までしてしまう製品が登場した。石膏を積層する3Dプリンタは、製造段階でどうしても余計なゴミ(石膏の粉)が大量に発生してしまい、製造機能ブロックの清掃メンテナンスが必要不可欠となる。そして、また、できあがった出力物の強度があまり高くなく、生成時の寸法誤差も少なくないという。
Stratasysが今年発表した新製品「Dimension 3D Printer」は、石膏ではなく、世界で唯一とされる、カラーのABS(acrylnitrile butadene styrene)プラスチックを積層できる3Dプリンタ。材質はABSプラスチックなので強度が高く、しかも、稼働可能な関節パーツ状のものや組み合わさったギアのような複雑な機構を持つものなどを1パスで生成できる性能を持つ。
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3Dプリンタ「Dimension SST 1200」。2006年4月より販売中で、日本では丸紅が代理店を務めている |
材質はひも状のABSプラスチックがカートリッジ化されており、これを加熱して液状化。マイクロヘッドからこの液状化したABSプラスチックを積層していく仕組みになる。積層ピッチは実に0.254mmで高精度な平面や曲面が生成できるという。このシステムでは石膏のような不要な石膏粉のゴミも出ず、出力物の強度は石膏タイプよりも高いのだとか。当然積層は縦方向に行われるわけだが、水平方向に突起したものを積層することも可能。その際は突起した部分がたれてしまわないように自動的にサポートブロックまでもが積層される。
カラーカートリッジは標準色としては白、黒、青、緑、灰、黄、赤の7色のカートリッジが用意されているが、オーダーメイドのカラーカートリッジも用意できる。ただし、成形に利用できるカートリッジは1色のみ。色表現については昨年紹介したZ CORPORATIONのフルカラー石膏積層タイプに劣ることになる。
入力3D形状データとしては、3D-CADデータとして標準的に利用されているSTLファイルに対応。製造できる出力物の最大サイズは203×203×305mm。この最大サイズを生成するのにかかる時間は約3時間。そのABSプラスチックのランニングコストは7ドル~8ドル程度だという。
価格は生成物の洗浄やサポートブロックの分解作業までをやってくれる全自動型の上位モデルが24,900ドル、出力性能はそのままにポストプロセス機能を省いた下位モデルが18,900ドルとのこと。
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