【レポート】

中国で急拡大の「網恋」(ネット恋愛)市場

2 ネット恋愛の不安感払拭に成功する交友サイト

    西山楓  [2006/07/21]

    本人確認の強化で信頼を獲得した交友サイト

    交友サイトには、幾つかの注目すべき特徴がある。まず、会員認証を強化することにより、ユーザの信頼を得てきたことだ。オンライン上で、かなりの回数にわたり、多くの「証書」の提示を求められる。オフラインの時も身分証明証や学歴証などの提示が求められる。こうした措置を講じることで、とかく「網恋(ネット恋愛)」で取り沙汰される不安感を取り除こうとしているわけである。

    検索機能も強化されてきている。近年の検索技術の発展に伴い、交友検索機能が大きく改善され、画面もより操作しやすく、ユーザフレンドリーになった。

    ワイヤレス付加価値サービスとの連携が進んだことも注目される。融資を受けたばかりの「百合網」などは積極的にSPを補完しようという動きを見せ始めており、すでにかなりのところまで進展してきている。

    オフラインでも、大いに工夫を凝らしている。現状多くのインターネットサービスはめったにユーザについて多元的、多面的な調査を行おうとしない。間口を広げ、来る者は拒まず。そしてある程度の匿名性を保証することが、伝統的なインターネットビジネスの鉄則だった。だが、それは一方でユーザ離れを容易にする。このため多くの交友サイトでは、大掛かりなユーザ調査からコールセンターによるサービス体制確立、オフライン専門でのサービスチーム設立まで、さまざまな施策を講じている。

    最後の特徴は、事業チーム体制への配慮だろう。ワイヤレス付加価値業務の実践から多くの経験を得た彼らは、よりユーザへの意識を高め、営利の見通しに留意するようになった。プロとしてのサービス理念をサイトの各段階に深く取り入れてこそ、ユーザに満足してもらえる交友サイトを作り上げることができると考えられているようだ。

    ITの普及とユーザー層が交友を加速する

    先頃北京で開催された「国際インターネット交友フォーラム」で発表された統計データによると、2004年時点の全国ネット交友市場は3,700万元程度に過ぎず、交友市場規模全体の0.3%でしかなかったが、2005年には市場規模が一気に9,100万元にまで膨れ上がった。2008年には6.53億元に達し、交友市場規模全体の4.8%を占めるとことまで拡大すると予測されている。国内の主な交友サイト――「百合網」、「嫁我網」、「億友網」、「世紀佳縁」なども、それぞれ会員数を飛躍的に増加させているとしている。

    以上見てきたように、近年のインターネットの発展とネット利用者数の増加により、ネットでの交友を図るユーザ数も急激に膨れ上がってきており、ネット交友市場の発展に堅実な基礎を提供している。

    ネット交友市場の急速な拡大が巨大な付加価値空間を開拓し、次なるインターネット投資のスポットになるだろう。中国インターネット情報センターの最新データによれば、2005年末には、国内のインターネットユーザ総数が1.23億に到達、しかもうち57.9%が未婚のユーザで、30歳以下が71%を占めているという。「網絡青年(ネット青年)」たちが結婚適齢期になるにつれ、ネット交友サイトは今後、少なくとも数年間は飛躍的に成長するものと考えられる。

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