【インタビュー】

競合を睨みつける巨人"Symantec" - Norton 360 Update

1 要注目のオンライン・バックアップ・サービス - MS・Google参入の噂も

    冨田秀継  [2006/06/22]

    米Symantecは5月31日(現地時間)、統合セキュリティサービス「Genesis」の正式名称を「Norton 360」にすると発表した。

    コンシューマセキュリティ分野では、Microsoftが北米限定で「Windows Live OneCare」を開始。McAfeeも今夏、開発コード名「Falcon」として知られるセキュリティサービス4種をリリースすると発表している。2005年、日本では新規参入企業やWinny問題でコンシューマセキュリティが注目されたが、2006年はMicrosoftのコンシューマセキュリティ本格参入による、企業間・市場に起こるバランスの変化に注目が集まっている。

    本稿では、SymantecのConsumer and SMB, Asia Pacific & JapanのSenior Director、David Freer氏にインタビューを行い、Norton 360の諸機能、競合他社・製品の動向について語ってもらった。同社の日本法人シマンテックは2月、Genesisに関するブリーフィングを開催している。本稿ではこのブリーフィングからのアップデートが含まれるため、あらかじめ目を通しておかれることをお奨めする。

    Norton 360の画面イメージ

    Genesis Update

    David Freer氏

    --「Genesis」発表当初はリリース予定を「今秋」としていたが、「Norton 360」発表時には2007年第4四半期となった。リリース延期の理由は何か

    David Freer: 特に延期ということではない。Norton 360は、Public Beta版を今夏リリースする予定だ。Beta版のリリースは、コードが完成したことを意味していると考えてほしい。ただし、リリースにあたっては最高品質のソフトウェアを提供したいと考えているため、ソフトウェアの問題に対しては、多くの時間をかけ、完全にフィックスしてから提供したい。

    --Norton 360のフィックスに時間を割き、更にリリースが延期されることはないか

    David Freer: 最も遅いリリースで3月だ。解決しなければならない問題の件数が少ない場合は、それよりも早い段階でリリースできるだろう。

    --「Norton Internet Security」など現行製品との兼ね合いで、リリース予定を3月に設定したのではないか

    David Freer: 現行の製品については、これまで通りのスケジュールでリリースする。ただ、Norton 360は新規に開発された製品。0からコードを書いた製品のため、Betaテストが終わってない段階でリリースの時期を言明するのは、賢明ではないと判断した。Betaテストの結果を見ながらリリースのタイミングを調整していく。

    Backup

    --2月の説明では、1GBを無料で提供する予定があるとしていた

    David Freer: 基本的には、ユーザーに無料でオンライン・バックアップ・スペースを提供する考えではある。しかし、具体的にそれが1GBなのか500MBなのか、あるいは2GBになるのか、このあたりはまだ決めていないところだ。

    --Microsoft、Googleも同様のオンライン・バックアップ・サービスを用意しているのではないかとの見方が広がっている。両社ともに詳細を明らかにしてないが、Symantecはサービスを公表している。ユーザーが本当にオンライン・バックアップを必要としていると考えているか

    David Freer: いい指摘だ。オンライン・バックアップはセキュリティ・サービスの非常に重要な要素である――そうSymantecでは考えている。ユーザーは、テキスト・画像・音楽など、絶対に守っておきたいデータがあるはず。PCを保護する一環として、バックアップは不可欠だ。全てのデータをオンライン・バックアップできるとは言わないが、データの中のこの部分はとても重要なので守っておきたいというニーズには応えることができる。

    --オンライン・バックアップ・サービスで、オンライン特有の機能をもったものはあるか

    David Freer: 正直なところ、オンライン・バックアップの詳細までは、私もまだ目を通していない。しかし、バックアップ関係では新しいテクノロジーがどんどん出てきているので、Norton 360では新しいバックアップ・テクノロジーを採用するということになっている。

    --バックアップ機能のイメージはどのようなものか

    David Freer: 例えば、システムがユーザーに対して、「これらのデータは重要なものですよね。バックアップしましょうか?」と提案するので、ユーザーはその中からデータを選択して、バックアップをとることができる。また、このようにデータのバックアップを設定すると、「1週間に1度」「1カ月に1度」と自分の決めたスケジュールで、自動的にバックアップを行うことも可能だ。

    --ローカルのバックアップに関しては、どのような機能があるか

    David Freer: 重要な機能がある。これはローカル・バックアップだけでなく、オンライン・バックアップ機能にも備わっているのだが、ウイルスに対するアラートが出た場合、データに対して速やかに自動的なバックアップが行われる。

    --ローカル・バックアップとオンライン・バックアップの違いはなにか

    David Freer: ローカルPCとオンライン・バックアップ・スペースの両方にバックアップをとれるのが重要な点だ。基本的には、Norton 360もNorton Save & Restoreも、バックアップの対象を全データにするのか、ファイル・フォルダ単位で範囲を限定するのかを選択することができる。ただ、オンライン・バックアップは、ローカル・バックアップに比べて重要度の高いデータに限定されるだろう。

    2月のブリーフィングで示されたSymantecの製品ポートフォリオ

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