【レポート】

いよいよ国内発売の「FlyBook」、最新の2モデルに触ってみた

大塚実  [2006/06/15]

既報のように、Dialogue Technologyは14日、日本で発売を開始するモバイルノートPC「FlyBook V33i」「同 VM」の2モデルを発表した。発表会場にて、ほんの少しの時間ではあるがデモ機を触ることができたので、ここで使用感やスペックなどをお伝えしたい。

3.5Gデータ通信に対応した「V33i」

A5サイズで重さ1.23kgという「V33i」は、独特の回転ヒンジ機構を持つ小型軽量モバイルノート。通常のノートPCのスタイルで利用できるほか、この回転ヒンジによりディスプレイを回し、タブレットPCのような使い方も可能になる。8.9インチワイドの画面は感圧式タッチパネルになっており、手書き入力も可能だ。

A5モバイルノートの「V33i」。軽いがサイズが小さいので、密度は高い感じ

ディスプレイのギミックが特徴的。回転ヒンジで画面をくるっと回すと

あっという間にタブレット型のPCに

スタイラスペンも付属している

このV33iには、立ちながらでも操作できるという独自の「トラックポイント」システムも搭載。キーボードの上に、カーソル操作と左右クリック用のボタンが用意されており、親指だけでマウス操作が可能だ。この独特の操作スタイルには少し"慣れ"が必要だが、試した感じでは、慣れるのにそれほど時間はかからなそうだ。

右側にカーソル用のトラックポイント、左右にはそれぞれマウスボタンが用意。この辺はバイオUの"モバイルグリップ・スタイル"にも似ている

V33iの機能の説明をするダイアローグ・ジャパン 営業部長の吉井孝史氏。氏が持っているのは中華電信(Chunghwa Telecom)のSIMカード

V33iの特徴は、強力なネットワーク機能だ。モデム/有線LANに加えて、ワイヤレスWAN(HSDPA/UMTS/EDGE/GPRS/GSM)、ワイヤレスLAN(IEEE 802.11b/g)、ワイヤレスPAN(Bluetooth 1.2)によるデータ通信機能を装備。同社によると、3.5G携帯電話によるワイヤレスWAN機能を搭載したのは世界で初めてという。

ここにSIMカード用のスロット。中華電信のカードが入っていた

NTTドコモのローミングによって、接続されていることが分かる

SIMカードを本体左側面のスロットに入れることで、ワイヤレスWAN機能が利用できるようになる。もちろん、利用にはPINコードの入力が求められるので、SIMカードが盗難に遭ったとしても、不正な利用を防ぐことが可能。実際のデータレートはキャリア次第となり、国内では最大384kbpsとなってしまうが、ハードウェア自体は3.5Gに対応しているので、海外では最大1.8Mbpsというテスト結果も得られているそうだ。

接続前にはPINコードの入力が必須

ユーティリティで接続を切り替える

残念ながら、現時点で国内ではローミングを使うしかないが、現在国内キャリアとも協議中とのことで、今後利用できるようになる可能性はある。そうなると今後、SIMカードを携帯電話から取り出し、PCに挿して使うというFlyBookの利用スタイルが、国内でも一般的になるかもしれない。

あのコンセプトPCが製品化された「VM」

「VM」の特徴は、大きく前面にせり出すディスプレイだ。米Intelとともに、「Airline Friendly」のコンセプトのもとに共同開発されたもの。今年のIDFで発表されたコンセプトPC「Montevallo」でも採用されていた仕組みで、両社は1年ほど前から開発に取り組んできたという。ディスプレイが前面に出てくることで、飛行機のエコノミークラスのような狭い座席でも、見やすい位置に画面を持ってくることが可能になる。

独特の可動型ディスプレイを装備する「VM」。角度や距離を自由に調節可能で、「出張の多いビジネスマンに最適」と同社

これはIDF-Jで展示されていたMontevallo。このように、狭い場所でも見やすい場所に画面を置けることをアピールしていた

V33iよりは本体サイズが大きくなっており、画面は12.1インチワイド(1,280×768)を搭載。タッチは少し固めに感じたが、キーボードは大きく、入力はしやすい。CPUはCore Duo L2400(1.66GHz)で、チップセットは945GM+ICH7M。ワイヤレスLAN(IEEE 802.11a/b/g)、ワイヤレスPAN(Bluetooth 2.0)機能なども装備している。

右側面に光学ドライブも内蔵する

ディスプレイ上部にはカメラとマイク

VMでは光学ドライブも内蔵するほか、ビジネス用途を考え、セキュリティ対策として、指紋認証機能も備えた。バッテリ持続時間は、標準の3セルバッテリで2時間程度、オプションの長時間バッテリ(6セル)を使えば、5時間程度の利用が可能となる。

指紋認証機能も搭載している

デバイスマネージャ画面

イタリアンスタイルのFlyBook

FlyBookを「ビジネスにもプライベートにもフィットするファッショナブルなモバイルPC」と表現するのは、同社CEOのJack Lee氏。機能とともに、重視しているのはデザイン性ということで、台湾とアメリカに開発チーム、そしてイタリアにデザインチームがあるという。同社によれば、そのイタリアでは、1,600ドル以上の価格帯のノートPCにおいて、売り上げが1位になったそうだ。

Dialogue TechnologyのJack Lee・CEO。デザイン性で差別化を図る

このようなショーが行われるというのも、PCの製品発表会としては珍しい

多国籍なメンバーで構成されていることもあり、「あらゆる文化を歓迎することを重視している」と社風を説明するLee氏。その上で「意見交換をすることで、優れたアイデアが生まれる。日本でもそのようにやっていきたい」と抱負を述べた。

国内での販売経路については、すでに加賀電子との協議が進んでいることが明らかにされており、実際に店頭で購入できるようになる見込み。発売は、V33iが7月4日、VMが6月20日から開始される予定で、価格はそれぞれ26万8,800円(税別)、21万6,000円(同)より。

両モデルの主な仕様
モデル V33i VM
CPU ULV Pentium M 753/773 Core Duo L2400
チップセット ATI RC410+RS450 Intel 945GM+ICH7M
メモリ DDR 512MB DDR2 512MB~2GB
ディスプレイ 8.9インチワイド(WSVGA) 12.1インチワイド(WXGA)
HDD 2.5インチ 40/60GB 1.8インチ 30/60GB
光学ドライブ - DVD-RW / DVD+CD-R / DVD-ROM
ワイヤレスWAN 3.5Gデータ通信 -
ワイヤレスLAN IEEE 802.11b/g IEEE 802.11a/b/g
ワイヤレスPAN Bluetooth 1.2 Bluetooth 2.0
バッテリ持続時間 2時間程度 2時間程度
OS Windows XP Home/Pro Windows XP Professional
大きさ 235(W)×155(D)×31(H)mm 292(W)×222(D)×25.8(H)mm
重量 1.23kg 1.64kg

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