【レポート】

Interop Tokyo BSD BoF - AsiaBSDCon 2007、日本で開催へ

    後藤大地  [2006/06/12]

    日本の*BSD関係者が毎年一同に集うカンファレンスとなると、Interopにおいて同時開催されるBSD BoFをあげることができる。今年も多くの関係者があつまり、発表者に耳を傾けた。活発な質疑応答や意見の応酬などの場面もみられた。

    図.1 Interop 2006 BSD BoF会場。多くの関係者が集まっている

    Asia BSD Conference 2006

    「アジアから技術論文を集めて発表する場を提供し、すぐれた研究発表会にしたい」FreeBSDデベロッパ、George V.Neville-Neil氏は述べる。同氏は日米に通じたデベロッパ。同氏の存在が、Asia BSD Conferenceを実現する要となっている。

    図1 FreeBSD developer, George V.Neville-Neil氏

    1990年代後半から、ほぼ年に数回のペースで技術指向の国際会議BSD Conferenceが米国、カナダ、欧州の各地でおこなわれている。アジアでは2004年に台湾で一度開催されているだけで、日本における開催はない。日本においてもBSD Confereceの名称で開催されたカンファレンスはあるが、ビジネスに寄ったローカル会議であり、国際会議とは別のものだった。

    現在、George V.Neville-Neil氏が日本にいることや、佐藤広生氏の尽力もあり、日本における開催が具体的な話として進んでいる。同氏はDeveloper Summitを召集したいという点も説明。カンファレンス形式の発表会以外に、デベロッパが集って議論ができる場を用意したいとした。

    「この一度で終わらせるのではなく、できれば毎年開催していきたい。技術レベルの高い論文を集め、学生の業績として評価される国際会議としての地位を確立していきたい」--同じくFreeBSDデベロッパである佐藤広生氏は述べる。

    図2 FreeBSDデベロッパ、佐藤広生氏

    国際会議であることから、共通言語は英語。現状では運営委員、協力団体、スポンサーなど進めている段階。Asia BSD Conferenceを成功させるにはスポンサーによる協力が欠かせない。スポンサーの意志がある企業や団体の方はsecretary@asiabsdcon.allbsd.orgに相談してほしいとした。AsiaBSDConのサイトは現在構築中。どういったニュアンスの会議であるか知るには、BSD Conference Canadaのサイトを参考にするとよいだろう。

    FreeBSDにおけるサスペンド・レジュームの事情

    FreeBSDデベロッパ重村法克氏からは、FreeBSDにおいてサスペンド/レジュームを動作させる方法について説明があった。

    図3 FreeBSDデベロッパ、重村法克氏

    FreeBSDはノートPCで使われるケースも多い。活発に活動している多くのFreeBSDデベロッパがノートPCでFreeBSDを活用している。ただし、ノートPCのデバイスも多くのものが動作するが、サスペンドとレジューム、とくにレジュームがそのままでは動作しないことが多い。

    FreeBSDでサスペンド/レジュームを動作させる主なコツは次の点になる。設定はそれぞれ/boot/loader.confと/etc/sysctl.conf。設定は画面を参考のこと。

    • PSMデバイスにおいてレジューム対応させるフラグを設定する
    • APICを無効にする(まだまともに実装されていないため)。ただし無効にせずとも動作するものもある
    • 機種によってはビデオの初期化をしない設定をすると動作するようになるものがある。レジューム時にビデオの初期化でシステムが停止するものがあるため。場合によってはacpi_videoカーネルモジュールを読みこむ必要がある

    図4 サスペンド/レジュームのための設定例

    図5 サスペンド/レジュームのための設定例

    また、サスペンド・レジュームを実施するうえで、次のアドバイスも紹介された。

    • 意外におもうかもしれないが、コンソールからサスペンドするよりも、Xからサスペンドする方がレジュームすることが正しく多い。これはXが画面の初期化処理を実践するため

    サスペンド/レジュームの動作は機種に依存することが多い。このため、開発者が持っている機種におけるサポートは進むが、そうでない機種はサポートが進まないことが多い。手持ち機種のサポートを推進した場合、デベロッパに機種を貸すなり寄贈するなりして作業してもらう必要がある。

    また、FreeBSDがサポートしているサスペンド/レジュームはソフトサスペンド。ハイバネーションはサポートしていない。FreeBSDにおけるハイバネーションのサポートはGoogle SoCの案件に挙がっていたが、採用はされなかった。

    XCAST配信、IRC配信

    そのほか、越後BSD Users Group (EBUG)の報告や、XCASTに関する発表もおこなわれた。BSD BoFの発表状況は、XCASTおよびIRCを通じて同時配信がおこなわれた。昨年も実施されたが、この取り組みはBSD BoFならではのものといえるだろう。

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