【レポート】

中国で「ドメイン戦争」激化 - 新版「ドメイン名争議解決方法」が登場

西山楓  [2006/05/16]

中国最大手のブロードバンドポータルサイト「互聯星空」がこのほど、正式にサイトのドメイン名をグレードアップ、「vnet.cn」をそのドメイン名兼ロゴとした。これにより、それまで長年使用されてきた互聯星空のドメイン名「chinavnet.com」は廃止されることになる。互聯星空の親会社である中国電信はその傘下のネットロゴを整理し、ドメイン名の変更により傘下のポータルサイトを派手に宣伝する狙いだったが、意外にも内部決定となっていたドメイン名「vnet.cn」を社外で一足先に登録されてしまい、中国電信はやむなく登録者から当該ドメイン名を10万元で購入し、それを傘下「互聯星空」の唯一のロゴにしたという。

中国では最近、「ドメイン名経済」という言い方がされるようになってきた。とくに100万ドルでのCNドメイン名買戻し事件が公になってから、ドメイン名の売買がますます関心を呼ぶようになってきている。しかし、最も注目を集めているのは中国語によるドメイン名の事前登録問題。この状況が仮に続けば、中国語によるドメイン名が、今後の企業発展の鍵を握ることになるかもしれない。

この3月、新版「ドメイン名争議解決方法」が施行される前日に、Coca-Colaをはじめとする国際的ブランドが軒並みに中国語によるドメイン名を登録。そのなかには、雀巣(nestle)、羽西(YUE-SAI)、托福(TOEFL)など幾多の知名ブランドも含まれていた。続いて4月には、サーチエンジンで世界的に有名なGoogleがその中国語による名称を発表し、「100万ドルCNドメイン名買戻し事件」の轍を踏まないよう、あるいは「転ばぬ先の杖」と言わんばかりに「谷歌.CN」を登録した。それでも、綿密に計画したにもかかわらず、なぜか12日には、「谷哥.CN」がまたもや一足先に登録されてしまった。今後わずかな入力ミスでもあれば、ブランドをめぐるトラブルにまで発展していく恐れが大いにあるわけだ。

2006年初以来、中国語によるドメイン名のトラブルは後を絶たない。多くの企業は、中国のインターネットユーザーの激増による経済的作用を充分認識しているが、中国語によるドメイン名の把握及び運用にはまだ疎く、受身的な立場に立たされているようだ。例えば、Coca-Colaは中国国内に膨大な市場と顧客を持っており、とくにその傘下の可口可楽(Coca Cola)、雪碧(Sprite)、芬達(Fanta)、酷児(Qoo)の4大ブランドは脚光を浴びている。しかし、この4大ブランドの中国語によるドメイン名はすべて他所に先がけ登録されており、コカコーラはこのネット時代に、4大サブブランドに対するネット上におけるコントロール権を失ってしまうという瀬戸際に立たされてしまったのである。これこそが、新版「ドメイン名争議解決方法」が発効するぎりぎりのところで、コカコーラが一切の代価を惜しまず、可口可楽.CN、雪碧.CN、芬達.CN、酷児.CNを取り戻そう(買い戻そう)とした背景である。

これらの事例と教訓からは、ドメイン名登録と保護には、もはや一刻の猶予もないという結論が引き出されてくるはずだ。中国市場を目指す多くの企業にとり、事前にほんの少しばかりの費用を惜しまなければ、今後使用される可能性のある中国語によるドメイン名を登録しておくことで、将来の発展を支える有力な保障にもなり、また必要のないトラブルをも回避できるのである。

高値でドメイン名を売りさばくことの是非論については、すでに国内で盛んに議論が戦わされており、意見の分かれるところである。中国インターネット情報センター(CNNIC)が今年になって発表した新版「ドメイン名争議解決方法」を引き合いに出し、こうした経済行為は合法的な地位を得られ、一種の投資の手段とすべきだとの意見も出された。つまりあるドメイン名を先に登録しておき、それを高値で売ること自体は何の問題もないはずという意見だ。

新版「ドメイン名争議解決方法」の内容をみると、旧版の「販売、貸し出し或いはその他の方法でドメイン名を譲渡し、不当な利益を得る」との表現に比べれば、新版では「悪意の登録」に認定するかどうかに関する基準が微妙に変化、「民事権益のあるすべての起訴者及びその競争相手に販売、貸し出し或いは譲渡する」に限られるとされている。これをみる限り、合法的な民事権利さえ侵さなければ、新版「ドメイン名争議解決方法」はドメイン名の販売により利益を得ることには反対していないと理解することができるだろう。

このように、新版「ドメイン名争議解決方法」では、ドメイン名投資家らがドメイン名を販売することにより利益を得る行為自体は禁止されていない。しかしその一方で、法律の専門家からは疑問と憂慮の声が上がっている。関係筋によると、現在「.COM」綴りの中国語によるドメイン名を一つ登録した場合、その年間維持費はたったの300元だそうだ。このため、一部の専門家からは、暴利を避けるためドメイン名の販売価額を一定範囲内に制限しておくべきだとの意見が出されている。



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