【レポート】

活動の新たなステージを迎えたWeb Standards Project

1 ”Web標準の歩く教科書”が集うWeb Standards Projectの今を知る

    木達一仁  [2006/04/04]

    Web制作者、開発者がビジョンやアイデアを共有するSXSW Interactive

    米国テキサス州オースティンにおいて、「South by Southwest Music and Media Conference」(以下SXSW)が3月中旬に開催された。SXSWという名前を聞き、真っ先に音楽イベントを思い浮かべた読者は多いかもしれない。実際、SXSWは世界3大音楽見本市に数えられており、日本から参加したアーティストも少なくない。過去にはCoccoやくるり、氣志團といった著名アーティストも参加している。

    しかし、SXSWは決して音楽だけのイベントではない。名称のなかにMediaという言葉がMusicと列記されているように、音楽の他にもFilmとInteractive という2つの主要カテゴリが存在している。特に2006年で13回目を迎えたSXSW Interactiveは、双方向メディアのテクノロジーが私たちの未来を今後どのように形作っていくのか、そのビジョンやアイデアを共有する場として、世界的な規模でクリエイティブな人々が集いプレゼンや議論を行う場となっている。

    SXSWの会場のひとつコンベンションセンター

    Web標準を推進する団体「Web Standards Project」

    「Web Standards Project」(以下WaSP)も、そんなSXSW Interactiveに参加するクリエイティブ団体のひとつで、Web標準を推進している。

    筆者は現在、アジア圏初のWaSPのリエゾンとして、WaSPサイトの一部の日本語訳や、英語圏で出版されたWeb標準に関する書籍の日本語版監修などを行っている。

    WaSPは「Designing with Web Standards(邦訳:Designing with Web Standards―XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践)」の著者で知られるWebデザイナー Jeffrey Zeldman氏らによって1998年に設立された組織だ。メンバーには、"Web標準の歩く教科書"と形容されるような人々もその名を連ねている。

    Web標準とは、W3Cを始めとする国際的な組織によって策定される仕様に則ったWeb技術群や、その技術を使うことを指す。この数年、日本国内でもWebサイト構築の現場において、ブラウザ依存の少ないWeb標準の利用が活発化している。それに伴い徐々にではあるがWaSPの一挙手一投足にも注目が集まり始めた。そこで今回、このSXSWにおいてWaSPが企画した2つのパネルをレポートし、彼らの最近の活動を紹介しつつ、同時に今後彼らが何を目指し、どう行動しようとしているのかを見ていきたいと思う。

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