【レポート】

IDF Spring 2006 - UMPCとOrigami

先々週からティーザー広告が始まっているMicrosoftのOrigami Project。たとえば第2週のティーザーのソースを読むとヘッダが

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Origami Project: the Mobile PC running Windows XP

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てな感じになっていることで、おおむねTablet PCであろうというのが一般的な予測である。さて、これに呼応するがごとく、IntelもUMPCcommunityでティーザー広告を打っていたわけだが、今回のIDFでは基調講演の中でこのUMPCが取り上げられ(Photo01)、稼動サンプルが示される(Photo02,03)など積極的な取り上げ方をしていた。そもそも今回のMobilityの基調講演は大きく分けて3つのテーマ(Merom Processor / Santa Rosa Platform / UMPC)が語られたわけだが、Microsoftによる情報公開も近いということで、まずはこのUMPCについてちょっとレポートしておきたい。

Photo01:基調講演のプレゼンテーションより。何種類かのUMPCがあることが判る。

Photo02:Tablet PCタイプを手にするSean Maloney氏(Exective Vice President, General Manager, Mobility Group)。

Photo03:基調講演の際には、この状態でMovieがストレス無く再生できることをデモしていた。

基調講演あとのブリーフィングにおいてもUMPCは当然登場しており、それなりにきびきび動いていることが示された。今回示されたのは、まさしくTablet PCスタイルのもの(Photo04)と、回転式キーボードが統合された更に小型のもの(Photo05)である。

さて、両者の関係は? というわけでMooly Eden氏に聞いたところ「UMPCはMicrosoftときわめて密接な関係をもって開発してきた」と、あっさりUMPC=Origami Projectであることを認めた。なぜこの時期に? との質問には「前回のIDFでアナウンスしたHandtop PCの具体的な話を今回行うと約束していたからだ」との事。とりあえず動作サンプルを提示するのがひとつのマイルストーンとして用意されており、これが実現できたことでIntel/Microsoftともにお披露目を行うことを決めた、というあたりなのかもしれない。

Photo04:同じサンプルを手にするMooly Eden氏(Vice President, General Manager, Mobile Platforms Group)。以前同氏はAppointed Vice President(事業部付の副社長。Digital Home GroupのDon McDonald氏などがここ)だったのだが、最近Corporate Vice Presidentに昇進していた。

Photo05:同じく回転キーボードモデルを手にするEden氏。大きさは「PDAにしてはちょっとごつい」という程度。

さてそのUMPC、2種類のコンセプトモデル共に1GHz駆動の超低電圧版Pentium Mを搭載している(Photo06)。別にこれが最終決定というわけではなく、とりあえず現行製品をベースに作ったからという話だそうで、将来はまた変わる(Core SoloのULV版あたりだろうか?)との話だった。どちらの製品も横長の液晶パネルだが、Tablet PC版が6インチの液晶パネル(Photo07)なのに対し、回転キーボード付は5インチクラスのもの(Photo08)であった。とはいえ、どちらも視認性は良好だった。

Photo06:これはPhoto04のモデルのシステムプロパティだが、Photo05のものも同様だった

Photo07:画面解像度は1024×600ピクセルに設定されていた。

Photo08:こちらも同様。バックライトはかなり明るめなので、視認性は良かった。とはいえ、太陽光の下でどうか? はまた別問題なのだろうが。

ちなみに回転するキーボード類はモックアップではなく、実際に使うことが出来た。(Photo09)上側にはアプリケーションのショートカットが(Photo10)、下側にはQwerty配列に近いキーボードがそれぞれ配される(Photo11)。ちなみに実際に使ってみた感じでは、慣れこそ必要だが十分使える印象である。ひとつの目安としてBlackBerryで入力が出来る人なら多分問題ないだろう。ただ「~」キーが見当たらないとか、ファンクションキーが無い(左下の黒シフトキーを押すと上一列がファンクションキーになる)といった制限があり、IMEを使うためにはキー配置を考える必要がありそうだ。

Photo09:この状態にするには、まずPhoto08の状態で下側を左に引き、ついで90°回転させる。ただこれはまだサンプルで機械的強度が非常に乏しいらしく、いじっていたら係員に取り上げられた(笑)

Photo10:MovieとSoundのワンタッチボタン+操作用十字キー。90°回転させないと、この操作部だけが顔を覗かせる感じだ。操作用十字キーがマウスコントロールになるかと思ったが、そういう機能はなかった。

Photo11:左上のキートップが剥がれていたが、これは筆者の責任ではない(笑)。ボタンは誤操作防止のためか結構固めで、ちょっと力を入れる必要があった。

厚みは(ちゃんと測定したわけではないが)どちらのコンセプトモデルも概ね20mm程度。この厚みに回転機構まで入れて、更にバッテリーまで入っているのだからなかなか凄いとは言えるが、現状バッテリー寿命は概ね15分程度との話。このあたりは、ありもののパーツを組み合わせただけなので致し方ないが、24時間稼動という公約を実現するためにはまだ超えなければならない壁がだいぶありそうな感じだった。

Photo12:これはPhoto07のサンプルを上から見た図。ほかにUSBのインタフェースやACアダプタのコネクタが側面に用意されていた。筐体自体はちょっと暖か目になっていた

Photo13:こちらは回転式の方。スペース的にきついのか、インタフェース類は最小限だった。またかなり全体的に暖かくなっており、熱の問題(というか消費電力がそもそも大きすぎ?)はまだ解決に遠い感じだ。

コンセプトモデルに関しては他にも出ているのだが、これはSanta Rosa Platformのレポートとあわせて別記事にてレポートしたい。

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