【レポート】

PMA 2006 - さらに先を行くNuCOREの「CleanCapture II」

1 低ノイズ、高速動作、高度な顔認識、優れたスライドショー機能をそなえるCleanCapture II

    小山安博  [2006/03/04]

    デジタルカメラやデジタルビデオカメラ向けにイメージプロセッサを外販しているNuCORE TechnologyはPMA 2006で、高感度撮影時のノイズ低減や顔認識機能などを搭載した新チップ「CleanCapture II」を発表した。

    NuCOREの製品は、レンズから入った光をCCDが受け、それを画像に変換するAFEとIPU(DBE)の2種類からなる

    新製品の特徴

    CleanCapture IIは、アナログフロントエンド(AFE)の「NDX-2240」とデジタルバックエンド(DBE)の「SiP-2290」で構成されるイメージプロセッサ。デジタルカメラなどの画像処理を担う心臓部といえる部分で、たとえばカメラメーカー各社が「DIGIC」や「ヴィーナスエンジン」「リアル・イメージング・プロセッサー」などという名称で搭載しているエンジンだ(これらがNuCOREの製品であるという意味ではない)。

    今回の新製品の肝は、なんといっても高感度撮影時の低ノイズ化だ。國土晋吾副社長によれば複雑な背景の上のノイズの除去は難しく、各社のノウハウが生かされるところで、新製品ではこうした難しい背景でもきれいにノイズを除去できるそうだ。

    小さくて見づらいが、これがSiP 2290のブロック図。HDTV出力やMPEG-4コーデック、6chのADコンバータなどが追加されている。メモリもより高速なDDR2をサポートする

    AFEのNDX-2240のブロック図

    デジタルカメラの高感度化への要求が強まっている。もともとは富士写真フイルムが先陣を切った機能だが、現在では各社とも手ブレ・被写体ブレの防止のために高感度対応を図っており、CleanCapture IIはこれを実現させる。実際にデモ画像を見てみると、明らかにノイズが少なく、解像感も高い。ただ、これに関してはレンズや撮像素子の影響もあるので一概には言えないところだ。

    画質そのものの向上も図られている。デジタルカメラで弱点とされているダイナミックレンジを拡大するために、ADコンバータを一般的に使われる14bitではなく22bitとし、18bit入力・16bit出力という16ポイントガンマ補正を搭載している。これにより、従来のカメラでは白飛び・黒つぶれしていたシーンでも描写できるようになった。

    ダイナミックレンジの改善により、デジタルカメラの弱点解消を図る

    画質の向上に対してはさらに、強い光源があった場合に発生するスミアの影響を極力抑えるよう補正する技術も追加。周辺光量の低下を補正するレンズ・シェーディング補正も投入されている。

    レンズ・シェーディングは、特に広角のズームレンズに問題となる周辺の輝度の落ち込み。絞り値が開放に近いほど暗くなる傾向がある。PC向けソフトで対策できる場合もあるが、CleanCapture IIではこれをカメラ内でリアルタイムに補正する

    不良ピクセルの補正機能も。こちらは、撮像素子の各ピクセルの不良のために発生する星のような点。これもリアルタイムで補正してくれる

    色シフトは、特定の色が実際とは異なる色で記録されること。これも補正できる

    強いスポットの光源があるときに、上下に伸びる光の帯がスミア

    「画質が向上しても処理が遅くなっては意味がない」(國土氏)が、CleanCaptureの高速性は健在で、1,000万画素の画像を5fpsの速度で、メモリカードいっぱいまで撮影ができる。

    この写真ではほとんど分からないが、実際に見比べてみると差がよく分かる。その中でも富士写真フイルムのFinePix F10とCleanCapture IIが優秀な結果。CCDを高感度対応のもの(たとえば富士写のスーパーCCDハニカム)でそろえたら、また結果は分からない

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