【レポート】

ウルトラ3Gへ一歩前進 - KDDI、モバイルWiMAXとウルトラ3Gの融合に成功

6 ウルトラ3Gの大前提はオールIP化

    小山安博  [2006/02/17]

    すべてはオールIP化から

    さて、モバイルWiMAX、ウルトラ3G構想ともに、現時点ではあくまで実験段階である。KDDIではモバイルWiMAXの実験を今年6月まで継続する意向だが、今後の商用化は周波数割り当てにもかかっている。

    さらにウルトラ3G構想の大前提は、通信網がすべてIP化されていることだ。KDDIが抱える固定網、携帯網ともに、現時点ではIP化されていない。そのためKDDIは、2008年3月までに固定網をIP化する考えだ。

    これに合わせるように、携帯網のIP化も進める。「固定網にそれほど遅れない時期に」(同社)携帯網のIP化を行う方針で、「2008~2010年ぐらい」(同)には携帯網もすべてIP化、この時点でようやくウルトラ3G構想の大前提が整うことになる。インターネットプロトコルもIPv6が前提だ。

    またMMDも、現時点では同一キャリア内での融合しか考慮されていない。特にユーザー認証が問題で、標準化でも他キャリア間のユーザー認証についてはキャリア同士の協議に任されているという。

    つまり、家では固定回線はFTTH、携帯電話は無線LANを使い、そのまま外に出たら自動的に携帯網につながり、モバイルWiMAXエリアに入ったら高速なモバイルWiMAXに勝手に切り替える――というウルトラ3G構想は、現時点ですべてKDDIの回線を使わなければならず、自宅はNTT、携帯はボーダフォン、モバイルWiMAXはKDDIといった使い分けはできないわけだ。

    端末についても、PC、PDA、携帯、家電、カーナビゲーションシステムなど、シームレスな融合が期待されるものは多いが、このメーカー間の連携も難しい問題だ。「連携していかないことには顧客にとっていいサービスにならない」(伊藤氏)。

    ただ、「できるところから実現していく」(同社)意向で、順次構想が現実のものになっていくことになりそうだ。

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