【レポート】

eMEX2005 - 中国最大規模の国際見本市を振り返る

1 年々規模を拡大するeMEX - 来場者の多くが業界関係者

吉村章  [2006/02/17]

昨秋、eMEX2005が中国・蘇州国際博覧中心(Suzhou International Expo Center)で開催された。当地に生産拠点を持つ多くのITベンダーが一堂に会し、出展企業が502社、3つのホールを合わせて26,000平方メートルのフロアに、合計1,520小間(1小間は3m×3m)の出展規模となった。eMEX2004に比べて企業数で23.6%、ブース数で11.9%の伸びとなっている。

会場となった蘇州国際博覧中心(Suzhou International Expo Center)は、上海市内から高速道路を利用しておよそ1時間、蘇州市の東側に立地する蘇州工業園区(シンガポール開発区)にある。2004年9月に第一期工事として3つの展示ホールが完成した

eMEXの最も大きな特徴は、ITベンダーの集積で注目されている蘇州を中心とした長江デルタ地域において、電子部品サプライチェーンのプラットフォームという役割を担う展示会であるということ。出展企業は欧米、日本、台湾の大手アセンブリベンダーから、中小部品メーカー、製造装置、材料メーカーや商社などで、BtoBを基本としたIT関連の幅広い出展企業が集まる展示会である

eMEX2005は中国で開催された国際見本市だが、協力団体にはTaipei Computer Association(TCA)の名前がある。TCAは毎年台湾で開催されている国際見本市COMPUTEX TAIPEI(台北国際電脳展覧会)の共同主催団体だ。TCAがCOMPUTEX TAIPEIで培ってきた展示会運営のノウハウをeMEXでも発揮していると見ることも可能で、中国版COMPUTEXと位置づけることができるかもしれない。しかし、両者の性格は大きく異なる。COMPUTEXは、台湾製品を買い付けるために世界中からバイヤーが集まる展示会で、台湾製品を世界中に販売することを目的としている。これに対してeMEXは、中国に進出しているベンダーとサプライヤーの間で行われる取引が中心で、中国国内での販売、チャネルの構築、代理店探しの場となっている。世界に向けて物を売るCOMPUTEX、中国国内に向いたeMEX、このように性格づけすることができるだろう。

eMEXとは、electronic Manufacturer EXpoの略。中国語名は「中国蘇州電子信息博覧会」。主催は中華人民共和国商務部、中華人民共和国信息産業部。蘇州で開催される国家級のIT見本市である。4回目の開催となる

初日、開会式典の模様。蘇州市の周偉強副市長は、「eMEX2005は3年以内には2,500小間を超え、毎年ドイツで開催されるCeBITと肩を並べる『世界二大IT展』となるだろう」とコメント。蘇州市は2004年のIT関連製品の生産額、外資導入額ともに中国トップ。周副市長のコメントからは、ITベンダーの産業集積が進む蘇州市の自信がひしひしと感じられる

4日間の来場者数は、およそ12万3,600人(主催者発表)。うちバイヤー及び業界関係者がおよそ6万人、一般来場者が約6万3,600人であった。19日と20日はビジネスデーで業界関係者のみが入場可能、21日と22日は一般来場者の見学も可能となり、特に最終日は土曜日だったこともあって会場はたいへん混雑した。

eMEXの実施団体・蘇州ケンブリッジ展覧商務(BES)の邱氏によると「来場者分析を昨年の例でみると、業界関係者の中でおよそ64%が製造業関係者、それに次いで流通及び貿易関係者が13%、サービス業関係者が10%、研究開発機関及び教育関係者が3%、政府関係者が2%となっている。製造業関係者に関して詳細なデータはないが、およそ半数が資材調達部門、3割強が営業部門、2割弱が研究開発部門」と話していた。

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