【レビュー】

ぐうたら主婦でごめんあそばせ - ぐうたら主婦はなぜ食器洗い乾燥機を持たないのか?

 

月曜日の朝、キッチンのシンクを覗き込むと、週末何を食べたかが手に取るようにわかる。なぜならシンクには使った食器がそのまま放置されているからだ。皿の模様はほかの食器に埋もれて見えなくなっている。週末は家事の手抜きに拍車がかかるぐうたら主婦。カレーとオリーブオイルとが混ざった匂いがシンクのまわりに漂ったり……。

不思議に思うかもしれないが、ぐうたら主婦は食器洗い乾燥機を持っていない。「食器洗い乾燥機が欲しい」と口にすることは、「洗い物をしたくない」、「ラクがしたい」と言っているようなものだ。ただでさえ、私の家事の手抜き、もといっ、家事の効率化には家族周辺から批判の声があがっている状況下。言い出せないのである。

そしてもうひとつの理由は、設置工事が面倒くさいということがあげられる。工事の予約を入れた日に外出する用事ができたとする。「いゃぁ~、食器洗い乾燥機の工事がありまして。あいにく……」なんて相手に言えない。工事日の変更を考えると気が重くなるのだ。

そもそも食器洗い乾燥機は設置工事をしないと使えない。装置に水を供給するため、キッチンの水栓を分岐タイプのものに取り替えなければならないのだ。しかも、工事費用や分岐水栓代金は本体価格とは別にかかる。

このような設置工事なら自分でやれないこともない。ただし、自分でやるとなると水栓の型番を調べ、装置に合った分岐水栓を買い求めるという一連の作業が発生する。当然、相応の工具も必要だ。したがって、大半の方は取り付け工事を依頼することになるだろう。
そんな私の目に留まったのが、三洋電機、食器洗い乾燥機「DW-STB100」だ。分岐水栓工事が不要。「今すぐ置けて! すぐ使える!」これこそ働く主婦に、そしてぐうたらでおっくうがり屋の人(私のことだ)にうってつけの食器洗い乾燥機なのである。

設置は簡単、私にもできる

3連休ともなるとシンクにたまる食器の数は増え、事態はさらに悪化する。「うわっ、すごっ」と食器の山を眺めてつぶやく娘の姿に、かつて食器洗い乾燥機を買おうと本気で検討したこともあった。そう思う前にまずは食器をこまめに洗えば解決するのだが、それはひとまず置くとして…。実のところ分岐水栓工事不要の食器洗い乾燥機は、本製品が業界初というわけではない。他社から既に発売されているのだ。ならばなぜ、他社製品が発売されたときに買うことを決意しなかったのか。

先に発売された工事不要の食器洗い乾燥機には設置条件があった。その製品は本体設置面から蛇口までの高さが160mm以上ないとダメなのだ。我が家の蛇口までの高さは約140mmしかない。手作業であらかじめ給水すれば使えるというのだが、これでは食器洗い乾燥機の魅力が半減。格好よく言えば時間短縮への貢献度が低い製品にはお金を払いたくない、もっと正直な言葉を使うなら、家事で手を抜けるなら高くても買うけれど、たいして効果がないものは要らない。これがぐうたら主婦の本音である。

DW-STB100は蛇口の高さを選ばない。しかも、丸型水栓、泡沫水栓の外ネジ、内ネジと、一般的な水栓に対応できるように、付属品としてアダプターが付いている。水栓のメーカーは、東陶機器、INAXのほか、YANMAR(ヤンマー)、GROHE(グローエジャパン)など多岐にわたって対応。センサー付きや変形したものなど、一部の水栓を除き、家庭用水栓ならたいてい使うことができる。我が家の水栓はグローエの泡沫水栓内ネジタイプ。本体の重さは約20kg。箱から出すのに若干苦労したが、取り付け作業自体は取扱説明書を見ながら15分程度で完了した。しかも、シンク横の狭いスペースにもぴったり置ける。調理スペースが狭くなる心配がないところもうれしい。

DW-STB100の外観

付属の水栓アダプターを取り付ける

いくつになっても女は変わらない?

私は家電製品を見るのも触るのも好きだ。家電製品に触れていると、メーカーの優しさ、思いやりに接する瞬間がある。少しでも使いやすいように、ユーザーに困ったことが起こらないように、とあらゆることを想定して設計している人の姿が製品から伝わってくることがある。その一瞬がいいのだ。

ところで、本製品を使う前に心配していたことがあった。使用するには給水ソケットを蛇口に取り付けるわけだが、私のような素人が取り付けたら水漏れが発生するのではないかということだ。寝た後にタイマーで食器洗いをスタートさせ、夜中に給水ソケットが外れてしまう……朝起きたら床が水浸し……。場合によってはマンションの下の階の人に補償しなければならない事態が発生するのではないか。そんな不安を抱えていた。

しかし大丈夫なのである。本製品は最初に給水を行い、その後ユーザーが蛇口を止めてから食器洗いがスタートするようになっている。稼働中は給水タンクに貯めた水を使うので、たとえ給水ソケットが外れたとしても水道の蛇口は閉まった状態。素人の設置に問題があったとしても不都合が生じないようにきちんと考えられているのだ。

食器を入れるかごも使いやすい。スライド式で前に出てくるから食器が入れやすい。さらに、かごの仕切りは食器以外にも菜ばしや包丁、まな板までもがきちんと納まるように工夫されている。大きなお皿をたくさん使う家は、中段の棚を上方に上げることで対応できるし、棚を下げればコップを多く洗うことができる。家族の事情に対応しているのだ。本体の上は平らになっているので、洗剤など軽いものなら置けるところも収納スペースが狭い家には便利。

食器洗い乾燥機に限らず、家電製品の多くは機能が少ない分、製品ごとに差別化がしにくいものである。このような思いやりは、少しでも使い勝手を良くしていかないと売れない、というメーカー側の事情により発生したものかもしれない。あるいは水漏れなどがPL法問題に発展したら膨大な損失が発生してしまうから避けなければならない、といったこともあるのだとも思う。事実はどうであれ私はかまわない。家電製品を触っていると、ユーザーだというだけで大切に想われている感じが心地よい。それは20代の頃、若いというだけで人から優しくされた感覚に似ている。ぐうたら主婦はいくつになっても若いときのように人から優しくされたいのだ(無理です)。

まだまだ入りそう

調理器具まで洗える

奥様を思いやって洗い物を代わりにやってあげたのに、たいして喜んでもらえずがっかりした経験をお持ちのご主人って意外と多いのではないだろうか。

「せっかく手伝ったのに、お礼の言葉もないのか」
「だって、あなたの洗い物って、役に立たないのだもの」

などと言い争ったかどうかは知らないが、まわりの友人からこのような話を聞かされることがよくある。

なぜ彼女は不服だったのか? キッチン全体に目をやると、鍋やフライパンが汚れたまま洗い残されている。男性の洗い物は食器が洗い終わった時点で終了となることが多い。しかしながら、洗い物で面倒なのは、皿よりも箸よりも調理器具の後始末だ。カレーを作った鍋は洗剤をしっかりつけて洗わないと汚れが落ちない。時間もかかる。だから、ご主人が洗い物をするのなら、鍋やフライパンなどの調理器具まできちんと洗って欲しいと、ぐうたら主婦は思う次第である(要求多すぎ)。

さて、庫内の広さも評価できる。シンク横に置けるコンパクト設計ながら、5人家族分の食器が一度に洗えるのだ。調理器具は、食器とは別にすればまな板まで洗えてしまう。我が家では、前回紹介したティファールの取っ手が取れるフライパンセットを使っている。取っ手をはずせば、大きめのフライパンも洗えてしまうのだ。

すっかりお気に入り

そんなわけで、すっかり気に入ってしまった本製品。工事が面倒だという人に限らず、賃貸家屋だから工事不可などの理由で食器洗い乾燥機の購入をあきらめていた方。引越しが多くそのたび水栓代や工事費用がかかることに抵抗を感じていた方。このような人にとって、本製品は間違いなく「買い」である。

そこでハテ。買うにあたって家族になんと言おう。食器洗い乾燥機はぜいたく品。欲しいなんて言いづらいのだ。そんな状況下、説得に使えそうなデータを見つけた。

「1回で約76リットルも節水」

食器洗い乾燥機は水をムダに使っているようなイメージがあるのだが、実はそうではない。1回の給水は約2分間で終わり、後は給水タンクにたまった水を使うだけだ。一方の手洗いはこまめに蛇口を閉めたとしても15分間は水を出している。したがって、この数字はメーカー側が都合の良いように作り出したものではないことがわかる。とはいえ、環境問題について詳しくないぐうたら主婦が、節水を前面に出しても説得力がない。そこで浮上したのが次のデータ。これなら使えるのではないだろうか。

「手洗いと比べて 年間最大約26,000円おトク!!」

メーカー側の試算によると1回のコストは手洗いなら約59円、本製品を使えば約23円で済むという。1日に2回洗い物をする家庭なら、これだけ節約できるという計算だ。ぐうたら家の場合、洗い物は1日に1回、年間約13,000円おトクということになる。

「食器洗い乾燥機は節約に貢献。家計に優しい」

これなら説得力抜群だ。年間約13,000円を節約するために、およそ6万円(ある家電量販店での価格。メーカー希望小売価格は89,250円)もする家電製品を買う……元をとるには5年かかるのだけどね。

食器はどこに消えた?

食器洗い乾燥機を使ってみたら、食器戸棚が空きすきになっていることに気づいた。食器はどこに消えたかというと……。食器洗い乾燥機の中に入ったままなのである。洗い終わっても、食器棚に戻さずに食器洗い乾燥機から出してそのまま使っている。

「人間は放っておくと、どんどん仕事をサボるものだ」と言った経営学者がいた。仕事が大好きであるぐうたら主婦は、この理論には疑問を抱いていた。でも、家事に関してはどうもこの理論があてはまっているようである。

それはそうと、弱い私はついつい家事ではラクをしてしまう。最近同じ食器ばかりを使いまわしていることに娘はまだ気づいていないようだけれど。

(イラスト:YO-CO)

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