【レポート】

CES 2006 - 着実に歩みを進めるBlu-ray、「技術的に正しいのがBlu-ray」

    小山安博  [2006/01/10]

    次世代光ディスク競争といえば、HD DVDとBlu-ray Disc(BD)だ。激しく競争する両者らしく、今回のInternational CES 2006では、5日にHD DVD、6日にBDがそれぞれイベントを開催、ここでも火花を散らした。ただ、BD側は製品の登場を前面に出すのではなく、BDの優位性を強調することに注力したものだった。

    司会のAndy Parsons氏(Pioneer Electronics)

    John Legend氏はビデオでの出演

    イベント自体は非常に派手だった。映画「メン・イン・ブラック」「アダムス・ファミリー」の監督としても知られるBarry Sonnenfeld監督、「今年の重要人物」(米Times誌)Kanye West氏(ミュージシャン)に見いだされたR&BのホープJohn Legend氏、DellのMichael Dell会長、Sony Computer Entertainment Americaの平井一夫社長兼CEOが登場、BDがいかに優れているかをそれぞれが強調していた。

    Barry Sonnenfeld監督

    SCEAの平井一夫社長

    Sony基調講演に続いてのゲスト出演となったMichael Dell会長。自身でも講演を行う精力的な活動

    内容的にはそれほど目新しいわけではない。Sonnenfield監督が映画の立場から、Legend氏が音楽の立場から、Dell会長がPCの立場から、平井社長兼CEOがゲームの立場からBDへの期待とBDへの強いサポートを表明する、というものだった。

    ただ、やはりBD陣営の大きな見方と言えるのがPlayStation 3を今年発売する予定のSCEだ。平井社長の登場はひときわ大きな拍手で迎えられ、CD(PS)からDVD(PS2)へと進化したPSの歴史の中で、DVDへの移行が進み、BDを採用したPS3でも、同様の普及を遂げると予測。これまでPS/PS2ともに1億台以上を売り上げたSCEならではの自信に満ちたコメントが特徴的だった。

    また、HD DVDと同様に、BDで登場してくるコンテンツも発表。すでに発表自体は4日に行われていたが、改めてこれを紹介。たとえば米Buena Vista Home Entertainmentが「Kill Bill: Vol.1」「Dark Water」など、米Lionsgate Home Entertainmentが「Lord of War」「The Punisher」など、米Paramount Pictures Home Entertainmentが「Four Brothers」「Sahara」など、Sony Pictures Home Entertainmentが「The Fifth Element」「Desperado」など、20th Century Fox Home Entertainmentが「Fantastic Four」「The League of Extraordinary」など、Warner Home Videoが「Batman Begins」「Constantine」などを発表。

    BD向けに準備されたムービータイトル

    さらにTBS、バンダイビジュアル、アスミック・エース エンタテインメントが日本限定のコンテンツをリリース。英Eagle Rock Entertainment、Sony BMGは音楽コンテンツを提供する。

    こちらは映画以外の製品やコンテンツを提供する企業

    BD側のコンテンツのリリース予定を見ると、こちらも順調だ。HD DVD側は大々的にリリース予定の製品を取り上げたが、BD側は派手さはなく、いたって落ち着いた発表だった。

    BDに関しては、PS3という"巨人"の存在を抜きには語れない。SCEIの久多良木健社長は、BD-ROMの仕様が固まりつつ、著作権保護技術の部分でまだ製品化ができない現状について、「PS3はいつでも出せる」とコメント、むしろ「プレッシャーをかけている状態」と、早期の規格化を促している現状を示した。ただ、発売時期、価格については明言されなかったが、決して安い価格にはならない模様だ。

    久多良木氏は、「BDは技術的に正しい。純粋に技術革新している方(BD)が勝つといい」とHD DVDとの違い、PSがBDをサポートする理由を語る。PS3が登場して大ヒットすると、PS2が先駆けたDVDビデオの普及と同じ状況が生まれる可能性がある。BDの普及の鍵はPS3が握るのか。HD DVDとの次世代競争はどうなるのか。今年の大きなトピックの1つとなるだろう。

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