【レポート】

CES 2006 - プレイヤー攻勢を仕掛けるBlu-ray、レコーダーの登場は?

    小山安博  [2006/01/10]

    Blu-ray Disc(BD)対HD DVDの構図で争われている次世代光ディスク競争だが、今回のInternational CES 2006では、いよいよ今年はプレイヤー・コンテンツが登場する予定で、両者の激しいつばぜり合いが繰り広げられている。

    プレイヤーの製品化第1弾として、HD DVD陣営の東芝が3月に最初の製品をリリース予定。一歩譲る形となったBD陣営だが、Samsung Electronicsが4月にBDプレイヤーを発売することになっており、そのほかにもBD陣営は豊富なプレイヤーを出展、派手さはないが堅実な展開を見せていた。

    BDプレイヤーの最初の製品となるSamsungの「BD-P1000」は、米国では4月ごろの登場予定で、価格は1,000ドル。720p・1080iのHD映像が表示可能で、HDMI端子、S-Video端子、コンポーネント端子などを搭載。192kHzのリニアPCM、Dolby Digital Plus、MPEG-2、DTS、MP3をサポートし、CF/xD/SD/MMC/メモリースティックの各メモリカードスロットを備える。

    SamsungのBDプレイヤー「BD-P1000」。これがBDプレイヤー最初の製品になるようだ

    BD-P1000の価格は1,000ドルであり、HD DVD陣営の最初の製品は最安値で499.99ドルとほぼ半額だ。これに関しては、BD陣営は低価格よりも高性能を売りにする方向性で各社の意見はほぼ一致しているようだ。

    BDプレイヤーとして高い売り上げが期待されるPlayStation 3。久多良木SCEI社長は高めの価格設定を示唆したが、他のBDプレイヤーと比べてどの程度の価格設定になるかは不明だ

    プレイヤーでは、BDを採用したPlayStation 3の動向がもっとも気になるところ。現時点では発売日や価格帯は未定とされているが、ソニー・コンピュータエンタテインメントの久多良木健社長は高めの価格設定になることを示唆しており、当初は「圧倒的な安さのBDプレイヤー」という製品は少なそうだ。

    プロトタイプを展示していたのは、シャープ、日立製作所、三菱電機、Philips、松下電器産業、パイオニア、LG電子、ソニーといったメーカー。おおむね発売日などは未定だったが、HD DVD陣営や同陣営のSamsungに大きく遅れを取ることはないと考えられ、少なくとも今年中には各社のプレイヤーが登場しそうだ。

    :シャープのBDプレイヤー

    こちらは三菱電機のプレイヤー

    Philips

    LG電子

    ただ、唯一各社とアプローチが異なったのが日立。出展の中で唯一レコーダー製品を展示。現行のHDDレコーダー「Wooo」の最上位モデル「テラバイトWooo」は、地上デジタルチューナー×2、HDD容量1TBといった高機能端末だが、こうしたハイスペックなBD/HDDレコーダーを準備している。今年中に、まずは日本から販売する予定だそうだ。価格的にはテラバイトWoooと同程度になるという。

    日立のBD/HDDレコーダー。W杯には間に合わない見込みだ

    ソニーではBDプレイヤー「BDP-S1」を今夏に米国で発売する予定だが、国内向けについては未定。高級感を打ち出し、低価格路線にはしない考えだそうだ。レコーダーについては「スゴ録」に搭載された、スライドショーと音楽を自動で組み合わせる「x-Pict Story HD」のような機能を搭載していく意向を示していた。

    ソニー

    BDドライブを搭載したVAIO。こちらもプロトタイプ

    パイオニアも、高級ブランド「Elite」から「BDP-H1」を6月に米国で発売する。1,800ドルという価格とEliteブランドが示すとおり、パイオニアも高級志向で展開する考えだ。

    EliteブランドのBDプレイヤー「BDP-H1」

    パイオニアはPC向けのBDドライブも出展

    すでにBD/DVDレコーダーを発売している松下電器は、BDプレイヤーを参考出展、米国では今夏に発売する予定だという。ただ、レコーダーの新たな展開については現在未定だとしている。

    こちらはすでに発売済みのDMR-E700BD

    米国で今夏発売予定のBDプレイヤー

    再生専用のプレイヤーは、日本市場では特に売れないという趣旨の発言は、HD DVD陣営の藤井美英・東芝デジタルメディアネットワーク社社長や久多良木SCEI社長も話しており、このあたりは各社で共通の認識のようだ。「6月のサッカー・W杯までにレコーダーを出す」(藤井社長)と意気込むHD DVD陣営に対し、BD陣営では、日立以外からはレコーダーに対して慎重な声が多い。もちろん準備は進めているようだが、現時点では具体的な日程が示せない状況のようだ。

    メディアメーカーも各社がBDをサポート

    HD DVD陣営は今回のCESで、コンテンツの登場、さらにメディアメーカーの協力も強調していたが、BD陣営側もこれらは十分にサポートされており、両者一歩も譲らない、というのが現状だ。プレイヤーの登場、コンテンツの充実、そしてレコーダーの登場と、今年はBDとHD DVDが市場での競争に進展することになる。

    プレスイベントでも発表されていたコンテンツがずらり。パッケージは現行のDVDビデオとそう大きな違いはない

    HD DVD陣営のプレスイベントでも出展していたHewlett-PackardのデスクトップPC

    PC向けドライブはPhilipsも出展

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