【レポート】

CES 2006 - センサー追加で高度な動き「LEGO Mindstorm NXT」、Vexも人気

    Yoichi Yamashita  [2006/01/10]

    「Innovations Plus」というテーマで展示会が行われたSands Expo and Convention Centerの中に、今年はロボティクス専門の一画が設けられていた。米国における家庭向けロボット市場はまだ小さく、ロボティクスゾーンの展示企業は10数社にとどまっていた。しかし、調査会社のiSuppliは、個人向けロボットはホビーから実用まで幅広い用途に浸透し、その市場は2006年に10億ドル規模を超えると予測している。それを証明するように、ロボティクスゾーンは小さながらも活気のある空間となっていた。

    新センサーが追加され、プログラミングソフトも強化されて、より高度な動きに対応できるようになった「Mindstorm NXT」

    新製品としては、LEGOがMindstormシリーズの最新版「LEGO MINDSTORMS NXT」を説明していた。ロボットの頭脳となるIntelligent Brickが、従来の「RCX」から32bitプロセッサを搭載し、プログラミングメモリが増強されたNXTに進化した。USB2.0に加えて、Bluetoothをサポート。たとえばBluetooth搭載携帯電話を使って完成したロボットを操作するなど、ワイヤレスによるロボットとのコミュニケーションに利用できる。NXTの表面にはLCDディスプレイと4つのコントロールボタンが備えられており、NXTからメニューシステムをより柔軟に操作できるようになった。入力ポート×4と出力ポート×3を備え、これらにセンサーなどを装着する。センサーは、タッチセンサー、光や色を見分けるライトセンサーのほか、ロボットの目となって距離や動きなどを見分けるウルトラソニックセンサー、音に反応したり命令を聞き分けたりできるようにするサウンドセンサーが新たに加わる。National InstrumentsのLabVIEWをベースとしたプログラミングソフトウエアの最新版は、アイコンを使って直感的にプログラムを組める扱いやすさに磨きがかかり、初心者から高度な動きを求めるベテランホビイストまで、満足させる環境になっているという。NXTからは、PC版だけではなく、Mac版も提供される。LEGOのブースでは、二足歩行型ロボットやモノを移動させるロボット、周囲の動きに反応して攻撃者には攻撃を返すサソリ型ロボットなどのデモを披露していた。米国では8月発売予定で、価格は249.99ドルとなっている。

    Mindstormの頭脳NXT、センサーを接続するためのポートが上部と下部に設けられている

    目の前の動きを認識するサソリロボ。手の動きに反応して後ずさったり、乱暴につかもうとすると逆に攻撃を仕掛けてくる

    RadioShackが販売し始めたロボットデザインシステム「Vex」も人気だった。リモコン操作のロボットを組み立て・プログラムするためのシステムで、ロボット甲子園とも呼ばれる競技会「FIRST」(For Inspiration and Recognition of Science and Technology)に刺激を受けて開発された。ブースではVexが、ロボット作りを説明すると共に、サンプルロボット同士による球入れコンテストなどロボット競技を実演していた。スターターキットは299.99ドル。Radioshackは全米にチェーン店を展開する電化製品店であり、全米各地の予選を勝ち抜いたロボットがファイナル大会で対決するような競技会の開催も視野に入れている。

    サンプルマシンによる「Vex」の模擬競技会

    競技会の裏側ではVexの組み立てやプログラミングを説明

    米国の電化製品チェーン店RadioShackで販売されているVexのスターターキット

    掃除機ロボット「Roomba」を100万台以上販売し、米国で家庭用ロボット市場を切り開いたiRobotは、モップロボット「Scooba」をアピールしていた。板張りやタイル、リノリウムなどの床を掃除する。一度の動きで、ゴミの吸い取り、クリーニング溶液の噴射、モップがけ、乾燥の4つの作業を一度に行うそうだ。Roombaはカーペット専門、Scoobaは床専門と、それぞれ異なった"縄張り"を掃除する。iRobotでは、同じ縄張りの中でロボット同士がお互いを意識して共同で作業するロボットの開発にも着手しているという。たとえば1台がゴミを吸い取り、1台がカーペットクリーニング、1台が乾燥という作業を順番に行う。ユーザーがスーパーマーケットなどで掃除ロボットをレンタルし、数時間動かすだけで、プロフェッショナルなカーペットクリーニングが終了する……というような利用スタイルも可能になると説明していた。

    1度の通過でモップがけ等の4つの行程を行うiRobotの「Scooba」

    WowWeeの「Robosapien v2」。オリジナルのRobosapienに比べるとふた回り大きくなった。視覚、聴覚、触覚を備えており、人とコミュニケーションをとる

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