【レポート】

純日本発CPUベンダーのアイピーフレックス(前編)

1 純日本発CPUベンダー

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東京の目黒駅のそばに、CPUを作っているベンダーがある。こう書くとFreescale Semiconductor Japanを連想される方が多いだろうし、実際Freecaleもかなり駅に近いのだが、それよりも駅に近いところにあるのがIPFlexである。Freescaleが米国の100%子会社なのに対し、IPFlexは純国産のCPUベンチャー企業である。国産初のCPUベンチャーとしては、(以前セカンド・オピニオンでも取り上げた)NuCore Technologyを連想するが、確かに創立者は日本人という点は共通しているが、こちらは開発拠点を日米に置き、経営陣も日本人とアメリカ人が半々という、ある意味ワールドワイドな開発体制をとっているのに対し、こちらは純然たる日本企業である。そのためか、いまいち知名度という点ではメジャーでは無いが、最近は次第に採用事例が発表されるなど、認知度が上がりつつある。今回はIPFlex本社にお伺いし、同社取締役の斯波康祐氏(Photo01)に説明いただいた内容を元に、同社と、同社のDAPDNAという製品について紹介したいと思う。

Photo01:同社取締役でソリューション開発本部の斯波康祐氏。

同社の設立は2000年のこと。現在は社員数83名(8月現在)で、「大体8割方がエンジニアになってます」(斯波氏、以下同様)との事(Photo02)。同社の会社概要を見ると、社外取締役に富士通からの参加が目立つほか、例えば富士通の電子デバイス・半導体のサイトにはこんなページがあるところからも、同社との関係が気になるところだが、「富士通さんとは色んな面でのシナジーを持ってます。まだ富士通さんで製品というところまでは行ってないですけど。株主さんでもありますし、そう言う意味ではライセンシーでもありますし、Fabでもあるという存在です。富士通さんでFabを固定しているという訳ではないのですけれど、シナジーがあるところでは色々便宜を図っていただけているのと、信頼性でもやはり世界でもナンバーワンの部類に入るFabですので」との事で、今は比較的緩いつながりの様である。ただちょっと勘ぐって考えると、NECは独自にDRP(Dynamic Reconfigurable Processor)を開発済だし、東芝は米Elixentと提携し、ET1というRAP(Reconfigurable Argorithm Processor)を自社のMeP(Media embedded Processo)向けに提供する事を発表済である。対して富士通はこうしたコアを持っておらず、そこでラインナップの対抗上IPFlexと組んだ、というあたりが一番正解なのかもしれない。

そのIPFlex社、初の製品サンプル出荷は2002年9月のことで、現在発売中のDAPDNA-2のアナウンスが行われたのは2004年3月である。そこから約1年半ほどで、かなりのDesing Winやツールの販売が行われているのは、なかなか画期的な事ともいえる(Phoot03)。

Photo02:同社の創業は元副社長兼CTOの佐藤友美氏。そういえばNuCore Technologyも、創業者の渡辺誠一郎氏は副社長兼CTO(もう一人の創業者の國土晋吾氏も副社長)だったし、Transmetaでも創業者のDavid R. Ditzel氏がやはり副社長兼CTOというあたり、創業者が経営そのものに携わらないのは最近のプロセッサベンチャーの流行なのかもしれない。

Photo03:10Gアクティブ・ファイアウォールとはコチラ、たんぱく質解析用高速2次元FFTとはコチラである。ただ、全ての採用事例が具体的に示されるとは限らないのがこの世界の難しいところではある。

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インデックス

目次
(1) 純日本発CPUベンダー
(2) DAP+DNA
(3) 性能や動作環境、ロードマップなど
(4) 開発環境


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