【レポート】

APEC IT展示会 - ロボット技術でアインシュタインが復活

    佐々木朋美  [2005/11/22]

    KAISTや科学技術部といった国立研究所や政府によるロボット展示ブースでは、同機関がこれまでに研究開発を行ってきた成果が披露された。

    KAISTといえば韓国で注目度の高い人間型ロボット「HUBO」が有名だが、今回はなんとその仲間(?)ともいうべき「Albart HUBO」が登場した。「Albart HUBO」の「Albert」とは世界で名高い物理学者「アルバート・アインシュタイン」から取った名前。その名の通り「Albert HUBO」の頭部は、元のHUBOのそれではなくアインシュタインとなっていた。

    KAISTのヒューマノイドロボット研究センターで開発されたというこの頭部には、顔の筋肉を模写するサーボモータが30個以上装着されており、笑いや怒りなどのさまざまな感情を緻密に表現できるという。前後左右への歩行、手や首を振る動作などはHUBOと同様だ。この日は簡単な歩行と挨拶を行った程度だったが、話す際の口の動きは角ばらず大変滑らかで人間的な印象を受けた。また「こんにちは」などと話す際は、アインシュタインと似せた?声になっており、さながらアインシュタインの復活かとも思わせた。

    顔が大変リアルで表情が豊かなAlbert HUBO。テレビニュースなどでも多く紹介されたため大人気で、周囲には常に黒山の人だかりができていた

    KAISTの隣では、ロボットがウェイターとなってサービスをしてくれる「Robot Cafe」が設けられていた。これは韓国政府の科学技術部傘下の「人間機能 生活支援 知能ロボット 技術開発産業団」による「T-Rot」だ。T-Rotは今回、注文を受けて飲み物を出すまでの過程を披露してくれた。

    人に飲み物を出すというと単純な動きと考えがちだが、これをロボットでやろうとすると結構難しい。人やコップなどを区別する事物の区別能力、ガラスのコップを壊さず握る力加減などがとくに重要課題だが、T-Rotはこうした難関をクリアしている。

    T-Rotは人と物を区別するカメラをそれぞれ2つずつ頭部に搭載し、物や人を3次元認識および区別しているという。そのため人の顔の区別や、コップやジューサーの物質の認識が可能となっている。また手には圧力やすべり具合、物の重さなどを認識できるセンサーがそれぞれ埋め込まれており、コップも壊さず握れるという。これを利用すれば人と握手する際も相手の力に合わせて圧力を加えられるように調整できるということだ。

    同団では老人や障害者の世話など、人の生活を支援するロボットの開発を推進しており、こうした高度な技術が今後介護や家事など実際の生活で利用できるようになる予定だ。

    T-Rotによる飲料水サービスは、注文を聞いてからすべて出し終わるまで3分程度かかる。まだ人間のように素早くとはいかないが、動作に無駄がなく動きも滑らかだった

    コップを取り上げたところ。力具合を調整しながら身長に持ち上げる

    飲み物を出す際には伝票も忘れない

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