【レビュー】

サーバーボード出身の手堅いPentium Mマザー - MSI「915GM Speedster-FA4」

1 サーバー用設計がベースだが使いやすいオンボード機能も

    日高彰  [2005/11/16]

    Pentium MやTurion 64といったモバイル向けCPUを使った自作の人気が続いている。このカテゴリではそれほど多くの新製品が発売されているわけではなく、パーツの価格も従来のデスクトップPC用に比べると割高だ。にもかかわらずユーザーの注目を集めているのは、静音や省電力といった点に対する認知が高まっていることを反映しているのだろう。そんなモバイルCPU用パーツの中から今回は、MSIから発売されているPentium M用MicroATXマザーボード「915GM Speedster-FA4」(以下Speedster)を取り上げ、その特徴をチェックしてみよう。

    MSI「915GM Speedster-FA4」

    このSpeedsterは、パッケージに「MSI Server」のロゴがあしらってあることからもわかるように、もともとサーバー向けに開発されたマザーボードとされている。今年夏に開催されたエムエスアイコンピュータージャパンの製品発表会で、Pentium Mを搭載したラックマウント用のサーバー「MS-9228」が展示されていたが、これに採用されていたマザーボードが「MS-9628」。Speedsterにプリントされている型番は「MS-9625」とこれに近く、ボード上のパーツの配置などもよく似ていることから、これら2製品は兄弟機であると考えられる。

    パッケージには「MSI Server」のロゴ

    ボード上のコンデンサのほとんどは日本ケミコン製品を使用(一部ルビコン製)

    ただし、MS-9628がサーバー向けに最小限のシンプルな構成になっているのに対し、SpeedsterはデスクトップPCやワークステーションとして利用しやすいように、さまざまな機能が追加されている。SpeedsterにはDDR2メモリ以外にも従来のDDRメモリが装着できるスロットや、増設グラフィックカード用のPCI Express x16スロットなどが用意されている。そのほか、Realtek ALC880を利用した8ch対応ハイ・デフィニション・オーディオ、Marvell 88E8053によるギガビットLANポート2基、VIA VT6307によるIEEE1394ポート2基など、一般的なデスクトップPCと同等かそれ以上のオンボード機能が用意されている。このため、やや特殊な生まれの製品ではあるが、ユーザーは特別に気にする点もなく通常の自作用マザーボードとして利用できる。

    左下が8chオーディオのRealtek ALC880で、その上のバーコードシールが貼られたチップがIEEE1394のVIA VT6307

    Marvell 88E8053ギガビットLANを2系統搭載

    チップセットはノースブリッジがグラフィック機能内蔵の915GM、サウスブリッジがICH6の構成となっている。Pentium M用マザーボードでは、915GMがモバイル向け製品であることにあわせてサウスブリッジにICH6-Mを搭載する場合もあるようだが、Speedsterではデスクトップ用のICH6を採用する。ICH6-MにはノートPC向けの省電力機能が追加されている代わりシリアルATAが2ポートに削減されているので、デスクトップPCではシリアルATAが4ポート利用できるICH6のほうが便利だろう。メモリはDDRまたはDDR2いずれかの排他利用で、チップセットの仕様のためDDR2を利用した場合のみデュアルチャネル動作が可能とされている。USBはバックパネルに4ポート、内部ピンヘッダと付属のブラケットによりさらに4ポートが利用可能。IEEE1394は2ポートとも内部ピンヘッダとして用意され、付属ブラケットでは6ピンと4ピンの各コネクタがひとつずつ利用できる。PCI Expressスロットはx16とx1の各1本ずつ、PCIスロットは2本用意されている。

    デスクトップ用のICH6(写真左のヒートシンクの付いたチップ)を搭載し、SATAは4ポート利用可能

    バックパネルには光デジタルタイプのオーディオ出力も備える

    USBはバックパネルのほか内部ピンヘッダでさらに4ポート利用可能。IEEE1394は2ポートとも内部ピンヘッダ

    USB2.0、IEEE1394の拡張用ブラケットは製品に同梱。IEEE1394は6ピンと4ピンが1ポートずつ用意されている

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