【レビュー】

デュアルEdenのMini-ITXマザー「VT-310DP」、その性能と消費電力をチェック

1 異色のデュアル製品

    大塚実  [2005/10/15]

    最近ではデュアルコアCPUの話題が熱い自作PC業界だが、Intel・AMDのパフォーマンス競争とは一線を画しているのがVIA Technologies。Mini-ITXフォームファクタで静音・省電力・省スペースという一分野を切り開いたのはご存じの通りだが、今回、デュアル"コア"ではなくデュアル"CPU"のMini-ITXマザーボード「VT-310DP」を投入してきた。発表されたのは今年のCeBITで、筆者も取材に行っていたのだが、エントリーサーバー向けとのことでリテール市場には出てこないかと思っていた。ところが秋葉原の複数のショップですでに販売が開始されており、入荷量がそれほど多くないこともあるが、売れ行きはなかなか好調のようだ。

    CPUのヒートシンクはハズした状態

    VT-310DPは、CPUにnanoBGAパッケージの「Eden-N」を搭載する。パッケージの大きさはわずか15×15mmという小さなもので、これにより、デュアルCPUでありながらボードは17cm角のMini-ITXサイズで収まっている。ちなみにこのEden-N、もともとはMini-ITXよりさらに小型のNano-ITXフォームファクタ(12×12cm)の「EPIA-N」に載るCPUとして発表されたものであるが、EPIA-Nは遅れに遅れ、いまだに正式発売には至っていない。VT-310DPには、「初のEden-N搭載マザー」という側面もあるわけだ。

    ノースブリッジの上にEden-Nが2つ並ぶ

    ヒートシンクも付いた状態。残念ながらファンが付く

    今回、販売ショップである高速電脳のご厚意により、VT-310DPを試用する機会を得ることができた。さっそくパフォーマンスや消費電力などを調べてみたい。

    スペックを見る

    まず製品の構成を見てみたい。マザーボードのスペックは、以下のようになる。

    VT-310DPのスペック

    マザーボード VT-310DP EPIA-M10000(参考)
    CPU Eden-N/1GHz×2 C3/1GHz
    FSB 133MHz 133MHz
    チップセット CN400+VT8237R CLE266+VT8235
    対応メモリ DDR400/333/266 DDR266
    メモリスロット 2スロット(最大2GB) 1スロット(最大1GB)
    統合グラフィック UniChrome Pro UniChrome
    TV出力 ×
    拡張スロット PCI×1 PCI×1
    オンボードコネクタ IDE、SATA×2 IDE×2、FDD
    LAN GbE、100Base-T×2 100Base-T

    EPIA-M10000と見比べると良く分かるが、VT-310DPはかなり毛色の異なるマザーボードだといえるだろう。まず特徴を最も良く現しているのは、LANポートを3つ備えるネットワーク機能である。VT6122(GbE)、VT6103L(100Base)といったVIAの2チップに加え、Intelの82551(100Base)まで搭載している。一般の人がLANポートを3つ必要になることはほぼないだろうが、クラスタなどではデータ転送用、制御用などで複数のインターコネクトを持つことは珍しくない。実際に必要になるかどうかはともかく、幅広く使えるように用意したのだろう。

    LANポートが3つ。右中央にIntelの82551が載っている

    ボードの裏側にはVIAのVT6122も

    そのほか、メモリスロットが2本に増えていることや、TV出力機能の省略、RAIDのサポート、バックパネルからのPS/2ポートの削除なども、サーバー用途という流れで考えられる。PS/2ポートはマザーボード上のピンヘッダからケーブルで引き出す形で提供されるので、PS/2キーボード、マウスも利用はできるのだが、未だにPackard Bell製のキーボード(もちろんPS/2)なんてものを使っている筆者は一瞬アセった。

    バックパネルは非常にシンプル。オーディオコネクタもない

    付属するPS/2用のケーブル

    新チップセットのCN400は、従来のCLE266の機能向上版と位置付けられる。DDR400までのメモリをサポートするほか、FSBも200MHzまで対応する(ただし、本製品に関しては、FSBは従来通り133MHzで動作している)。動画再生については、内蔵のUniChrome Proグラフィックコアにより、従来のMPEG-2に加え、新たにMPEG-4のアクセラレーション機能も搭載している。

    デュアルCPU、トリプルLANが確認できる

    OSからデュアルCPUとして認識されている

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