【レポート】

iTunes Music Storeでビデオを購入してみました

2 コーデックとビットレートは?

    海上忍  [2005/10/13]

    最初に購入したファイルは、iPodのCMでお馴染み、U2の「Vertigo」。筆者の通信環境が光ファイバー(NTT東日本 Bフレッツ 100MB)ということもあり、ダウンロードは10秒もかからずに終了した。この曲が3分10秒と短いこともあるが、ビデオだからといってダウンロードに要する時間が急増するわけではなさそう。ADSL以上の環境であれば、プレビューも含めそれほどストレスを感じずに利用できることだろう。

    ダウンロードしたビデオファイル(m4v)をiTunes 6の情報ウインドウ「概要」タブで確認したところ、ファイルサイズは17.1MB、オーディオビットレートは128kbps/44.1kHzであることが判明。FairPlayのバージョンが「2」ということも含め、オーディオ部分のエンコード条件はiTMSで販売されている楽曲と変わらないようだ。エンコード条件と使用したソースが同一と仮定して、再生時間が3秒ほど異なることを差し引いて考えれば、ビデオトラックの追加により約14MB、1分あたり約4.4MB増えた計算になる。

    続いてビデオファイルをQuickTime Player 7.0.3で開き、ムービー情報を確認してみた。以下の図版からもわかるように、ビデオストリームはAVC0(320x160ピクセル/29.97fps/746.31kbps/フルカラー)。聞き慣れない名前のコーデックだが、「H.264」はAVC(Advanced Video Coding)やMPEG-4 Part 10と呼ばれることがあるので、H.264のあるプロファイルを意味するものらしい。

    ビデオトラックのビットレートは、iTunes 6でオーディオトラックのビットレートが128kbpsと表示されていたことから考えると、約618kbpsであることがわかる。この数字からは、新発売の「Video iPod」が対応するH.264の再生条件(768kbps/320x240/30fps)を前提としていることが伺える。

    なお、ビデオトラックのピクセルサイズは統一されていない模様。Vertigoは320x160とワイドサイズ(16:9)に準じた大きさだったが、前述したStingの「If You...」は320x224と、スタンダードサイズ(4:3)。全体のビットレートは578.9kbps、ファイルサイズもVertigoとほぼ同じ17.1MBと、再生時間(4:04)や画素数の違いから判断するとVertigoより控えめな設定でエンコードされていた。

    どちらもiTMS-Jで購入したU2「Vertigo」。オーディオ部分のエンコード条件が同じと考えると、映像の追加により約14MB増加したことになる

    QuickTime Player 7.0.3で表示したVertigoのムービー情報

    まとめ - 一日も早く品揃えの充実を

    映像のクオリティだが、良質なソースを使用している(と思われる)だけに、地上波で放送されたものをPCでエンコードしたものよりは明らかにノイズが少ない。画面サイズは小さいが、Video iPodの容量とiTMS-Jにかかるネットワーク負荷からして、これ以上大きくすることは現実的でないだろう。QVGA程度の画面サイズで1曲あたり20MB以下、という現在の設定はバランスが適度に保たれているように思う。

    iTMS-Jでビデオトラックの購入を検討しようとするユーザのすべては、品揃えの充実を願っているはず。前述したとおり、現時点では邦人アーティストのトラックが見当たらないため、一日も早い販売開始が望まれる。また、特典映像など"iTMS-Jならでは"のコンテンツにも期待したいところだ。

    この画面がVideo iPodでどのように再生されるか? 商品の到着が楽しみだ

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