【レポート】

見えてきた次世代.NETの姿 - .NET Framework Ver2.0 C#2.0とVS2005

2 大幅強化Visual Studio 2005

    小野修司  [2005/09/29]

    クラスデザイナ

    VS2005ではクラスの関係をビジュアルに表現するクラスデザイナが追加された。このクラスデザイナはソースと常に連動しており、ソース側の修正は即座にクラスデザイナに反映される。また、クラスデザイナ側を直接修正することもでき、その修正は即座にソースに反映される。

    オブジェクトテストベンチ

    クラスビューやクラスデザイナから単一のクラスを指定してインスタンスを生成したり、静的メソッドを呼び出したりすることが可能となった。またここで生成したインスタンスからメソッドを呼び出すことも可能となっている。
    これはクラスを単体でテストすることができるようになったことを意味している。いちいち全てのプログラムをコンパイルせずにテストを部分的に実行できるようになった。これにより、数多くのクラスを実装しているプロジェクトの中で1つのクラスだけを変更したような場合、まず変更したクラスだけをテストして動作を確認する、といった作業を実施することができる。

    リファクタリング

    名前の変更、メソッドの抽出といった定型的なソースコードの修正をウィザード形式で作業できるようになっている。この機能は単なるソース内の文字列検索ではなく、内部的にコンパイルを実行してオブジェクトツリーを生成しており、そこからソース間の関係を確認して修正箇所を判断している。これにより、修正が必要な箇所の一覧がプレビュー表示され、該当箇所をきちんと確認したうえで修正を実行できる。また、修正により同一の名称となってしまうものがある場合など、コンパイルができなくなる状態が予想される場合には、ワーニングが表示されるようになっている。

    静的コード分析

    プロジェクトのプロパティから分析を有効にしたうえでビルドメニューからコード分析を実行すると、作成したコードが様々なコーディングルールに正しく則っているかどうかを確認することが可能となった。

    コードスニペット

    プロパティの追加等、定型的なコードの断片をインテリセンスから追加することが可能となった。追加されるコードは単純なテキストのコピーではなく、修正すべき場所が指定されていて、必要な部分を簡単に修正できるようになっている。また、よく利用するコードの断片を自分で追加することも可能である。

    コード入力支援

    try-catchといった構文をブロックとして挿入できる機能が追加されている。
    また、スマートタグによって、まだ作成していないメソッドを呼び出すプログラムを書いたときにそのメソッドのスタブを追加したり、必要なネームスペースを追加するといった作業が行われるようになっている。

    デバッガ ビジュアライザ

    デバッグ時にテキスト、XML、HTML形式のデータを表示したい場合、専用のフォームを起動することにより、それらの形式に合わせてデータを見やすく表示できるようになった。また、自分なりのビジュアライザを作って追加することも可能になっている。

    エディット コンティニュー

    デバッグ中にソースを変更し、続けて実行することが可能となった。これによりデバッグを終了してソースを修正/コンパイル/再デバッグ開始、という手間を省くことができ、デバッグ作業の効率をあげることができる。

    VS2005の強化点の特徴

    VS2005についてはコード入力のしやすさ、デバッグのしやすさ、といった観点から強化が図られているようである。これらの強化点を体験してしまうと、現行の開発環境であるVisualStudio.NET 2003の環境が非常にもどかしいものに感じられてしまうほどだ。

    VS2005についてはベータ版が雑誌等の付録として広く配布されており容易に入手可能である。もう、すぐそこに見えてきた、11月の正式発表に向けて、早い時期にVS2005に触れてみることをお勧めする。

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