【レポート】

PDC 05 - ワークフロー対応支援のWFF、デザインツールの「Expression」発表

    Yoichi Yamashita  [2005/09/20]

    米Microsoftは14日、PDC 05(Professional Developer Conference 05)でワークフロー対応アプリケーションの迅速な構築を可能にする基盤技術「Windows Workflow Foundation (WFF)」を発表した。WinFXのコンポーネントの1つとして、Windows Presentation FoundationおよびWindows Communication Foundationと共に提供される。同社はまた、デザインツールを集めた「Expression」シリーズも発表した。Windows Presentation Foundationを活かしたデザインが可能なほか、開発プロセスとのシームレスな連携を実現する。

    WFFは、ワークフローエンジンとプログラミングモデル、ツールセットで構成される。「開発者が独自に構築しなければならない現在のワークフローは、導入が複雑な上、用途も限られる」とサーバーおよびツール事業担当副社長のEric Rudder氏。WWFは、開発環境「Visual Studio」を使って、ワークフロー対応アプリケーションを構築できる。サーバとクライアントをまたがるWindowsの開発プラットフォームに組み込むことで、様々な用途のワークフローに対応するアプリケーションを柔軟かつ手軽に構築できるようになる。

    WWFは人とソフトウエアをコーディネートする、とEric Rudder氏

    サポートするワークフローシナリオの一部として、一連のビジネスアプリケーション、ドキュメントセントリック・ワークフロー、ヒューマンワークフロー、サービスベースのコンポジットワークフローなどが挙げられた。

    Microsoftはまた、WFFを使って次期Officeスイート「Office 12」(開発コードネーム)、「BizTalk Server」、「Microsoft Dynamics」もワークフロー対応にする計画も発表した。

    Rudder氏の講演では、デザインツールを集めた「Expression」シリーズも発表された。Windows Vistaプラットフォーム向けに、機能的で豊かな表現力を備えたWebサイトを構築できる。Windows Vistaプラットフォームでは、ユーザーインタフェースのデザインを重視したアプリケーション開発が可能になるが、ExpressionはWindows Presentation FoundationのメリットをWebデザインにもたらすツールとなる。発表されたExpressionシリーズは、グラフィックデザイン作成のためのペインティング/イラストレーション/エフェクトツール「Acrylic Graphic Designer」(開発コードネーム)、Windows Presentation Foundationを用いたアプリケーション開発用のユーザーインタフェース・デザインツール「Sparkle Interactive Designer」(同)、Webサイト作成用のレイアウト/デザインツール「Quartz Web Designer」(同)の3つで構成される。

    中でも印象的だったのはSparkle Interactive Designerだ。ベクトルおよびピクセル形式のグラフィックス、3Dコンテンツ、リッチテキスト、アニメーションなどを組み合わせたリッチでシネマティックなユーザーインタフェースのデザインが可能。Rudder氏の講演では実際に様々なメディア要素を組み合わせたデザインを手軽に作成するデモが披露された。

    機能的で豊かな表現力を備えたWebサイトの構築を支援する「Microsoft Expression」

    Expressionでアニメーションを作成中

    Expressionで作成したデザインを組み込んだWebサイト

    Expressionのもう一つの特徴はワークフロー対応である。デザインツールを駆使して作成したデザインは、Visual Studioを使ってシームレスに開発コードに組み込める。Microsoftは「デザインコンセプトを開発プロセスに反映させるのが概して難しいのは、デザインチームと開発チームの間に技術的なギャップが存在するためだ」と説明する。Expressionシリーズでは、Extensible Application Markup Language(XAML)、HTML、ASP.NETなど、共通のファイル形式と記述言語の活用と、Visual Studioへの統合を通じて、このギャップを埋める。これによりシンプルな開発プロセスの中で、デザイン・ソリューションを十分に活かせるようになるという。

    Fluidのインタラクティブメディア担当ディレクターであるNathan Moody氏は「豊かなユーザー体験を実現する上で、Microsoftの新しいプレゼンテーション・プラットフォームは開発をシンプルかつ合理的、そして民主的に行えるようにしてくれる」とコメントしている。

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