【レポート】

SIGGRAPH 2005 - GPUをCPU的に活用するGPGPUの可能性

1 顕在化する「GPGPU」のムーブメント

    西川善司  [2005/09/06]

    GPUがプログラマブルシェーダベースのアーキテクチャとなり、CPUに迫るプログラマビリティを備え、CPU以上の演算性能を持ってしまったことから、現在、GPUをグラフィックス処理以外の汎用目的に活用する「GPGPU:General Purpose GPU」と呼ばれるムーブメントが起こっている。

    昨年2004年8月にはロサンゼルスにて、世界初のGPGPUの研究報告会「GP2」が開催されたが、このテーマが重要と認められたことから、今年のSIGGRAPH2005では、このGPGPUに特化したセッショントラックが新設されたのであった。

    GPGPUは、"U"を省略してGPGP→GP2という呼称を昨年は用いていたのだが、今年からはGPGPUに一本化された

    イントロダクション~GPGPU誕生の歴史的背景

    まず、最初に語られたのは、GPGPUという動きが起こってきた歴史的背景についてだ。登壇したのはバージニア州立大学のDavid Luebke氏。

    バージニア州立大学のDavid Luebke氏。氏はGPGPUの専門家というよりも3Dグラフィックスの専門家。氏のWebサイトには彼のグラフィックス関連の研究論文が多数アップロードされている

    1971年のインテル4004誕生以来、30年以上に渡り、演算プロセッサとしての花形はCPUであったわけだが、ここ数年は少々事情が異なってきてたという。というのも、単純な単位時間あたりの演算性能においては既にGPUがCPUを凌駕してしまっており、毎年投入される新製品の性能向上率を見てもGPUがCPUを上回ってしまっているためだ。

    例えばインテルの最新CPU、3.0GHzのデュアルコアPentiumの演算性能は24.6GFLOPSだが、NVIDIAの最新GPU、GeForce 7800 GTXは165GFLOPSで、Pentiumの約7倍にもなっている。性能向上率についても同様で、CPUが毎年1.4倍程度の性能向上率を達成しているのに対し、GPUは1.7~2.3倍となっている。

    ここ数年のCPUとGPUの性能向上を示したグラフ

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