【レビュー】
7/1にNTTドコモから「ビジネスFOMA」と銘打った新機種「FOMA M1000」が発売された。モトローラ製のGSM携帯「A1000」を元に日本向けにチューンしたもので、今までのラインナップとは毛色の違う面白い端末だ。このM1000、インターネット向けの汎用のブラウザやメールクライントを搭載するなど、いわゆる「スマートホン」のジャンルに属するモノである。携帯電話といいながらも、無線LAN(IEEE802.11b、11Mbps)とBluetooth(Ver1.1)を内蔵するなど、非常に興味深い製品となっている。また、実売価格(新規・機種変更)が4~5万円と、NTT DoCoMoのPDA(もしくはそれに類似する)端末としては非常に安い設定となっている。
NTT DoCoMoは以前にも、法人向けにPDA機能を内蔵したFOMAとして、「SH2101V」といった機種を販売していたが、これは横型の液晶とキーボードを備えたPDAそのものの形状に、Bluetooth接続の小型ハンドセットを組み合わせたものだった。その販売価格も10万円台だった上に、FOMAとしての接続しかサポートしないなど、一般ユーザー層を対象としたものではなかった。
今回発売されたM1000の最大の特徴は携帯電話でありながら、無線LAN端末としての機能を有していることだろう。これまでに発売された携帯電話は、汎用ブラウザやメールクライアントを搭載しているとはいっても、各キャリア経由の通信しか出来ないものばかりであり、たとえ、当初はその便利さから使っていたとしても、いずれはその通信コストの面から、利用されない機能となってしまうことが多かった。
しかし、今回は無線LANを搭載することにより、家庭内や事務所などの無線LANアクセスポイントが使えたり、廉価な公衆無線LANアクセスポイント経由でも通信できたりするようになった。NTT DoCoMoは「MZONE」という無線LANアクセスサービスも提供しているので、確かにその点では利に適ってはいるわけだが、実際問題として、高いパケット通信よりも定額制でしかも安価なものがほとんどである無線LANアクセススポットへ、その通信料が流れていってしまい、短期的には収益に直結しないことが明らかである。それにも関わらず敢えて発売することからして、今までとは明白にスタンスが異なると言えるだろう。
NTT DoCoMoにここまで決断させたのは、新規加入受付を終了したPHSのデータ通信を利用するユーザーの流出防止策、そして個人情報保護法によってノートPCやPDAを気軽に持ち歩けなくなったビジネスユーザーへの新たなアプローチともとれる。
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