【レビュー】

ULi M1695搭載リファレンスマザーをテスト

1 CPU側、サウスブリッジ側ともにHyperTransportが出る

    大原雄介  [2005/07/25]

    COMPUTEXでのレポートの際に、間もなくM1695というPCI Express Tunnelチップがリリースされるという話はご紹介した訳だが、これを搭載するAP970AというULi製リファレンスマザーボードのサンプルが6月末に台湾から直接届いた。そこで早速その実力をご紹介したいと思う。

    M1695の構造

    まずはこのM1695の構成についてご紹介したい。M1695自体は、「世界初」のHyperTransport PCI Express Tunnelチップである。構成は図1の様になっており、16×16のHyperTransport Linkで上流・下流に接続でき、ここからPCI Expressが合計20レーン出る形になっている。この20レーンは16レーン+4レーンとして分けられるが、16レーンは1×16 / 2×8と、4レーンは1×4 / 2×2 / 4×1とかなり自由に構成が出来る。実際、今回の評価ボードではBIOS Setupでこれに関する構成が変更できるようになっている(Photo01)。

    Photo01:評価兼開発用とあってか、BIOS Setupの項目は豊富。ただ流石に製品ではこのあたりの項目は消えるかも。

    図1:M1695の構成

    ところで、PCI Expressチップセット自体は、既にNVIDIAのnForce4シリーズ、ATIのX200シリーズ、及びVIAのK8T890が存在している訳だが、これらは何れもHyperTransport PCI Express BridgeであってPCI Tunnelではない。TunnelとBridgeの違いは、下流に出るI/FがHyperTransport Linkかどうかであって、NVIDIAだとそもそも下流に何も出ない(ワンチップ構成)し、ATIはPCI Expressがそのまま出る構造、VIAは同社のV-Linkである。ところがM1695は下流にもHyperTransport Linkがそのまま出る構造だから、他のHyperTransport Tunnel/Bridgeを繋ぐ事が可能である。従って例えば図2の様な構成を取れば、nForce4 Professional 2200+nForce4 Professional 2050に匹敵する、2×PCI Express x16レーン構成のSLIなりCrossFireなりのプラットフォームが簡単に出来上がるということになる訳で、マザーボードベンダーにとっては個性的な製品構成を取りやすいというメリットがある。

    図2:Dual PCI Express x16構成例

    M1567の構造

    さて、これと組み合わせられるのが、サウスブリッジのM1567である。サウスブリッジとは言うが、HyperTransport Linkで接続する形態だから、理論上はこのままノースブリッジとしてCPUに接続する事も可能である。実際、これにあたる製品は既にM1689として出荷中である。スペックで見比べる限り、M1567とM1689は全く同じであり、単にM1689をサウスブリッジに転用したのがM1567と解釈できそうだ。構成としてはPhoto02に示すようなもので、丁度nForce3などと同一スペックを持っている。強いて最近のチップセットとして不満な点を挙げれば、SATAが2ポートのみというあたりだろうか? ちなみに昨年ULiが示したロードマップでは、このM1567以外にM1565(Photo03)、M1566(Photo04)というサウスブリッジも提供される予定だった。ただ今年のロードマップではこれらが消えているのは、ここまで派生型が必要なほどにマーケットシェアが広がらなかったためだろうと想像される。

    Photo02:M1695+M1567の構成図。強いて言えば、内蔵LANがGbEで無いのもデメリットかもしれないが、これはPCI Expressの先につければいいから致命的な問題とは言えない。

    Photo03:M1567との違いはAGPのサポートがない事だ。

    Photo04:M1566もAGPのサポートは無いが、代わりにPCI Expressが4レーンあり、またSATAが4ポートになっている。

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