【レポート】
ベスト8は、ARIUS対dynamizer、Great Majingaa対TAEKWON-V、Y.G.Shiranui対Albatorosという組み合わせで行われた。ここでもっとも注目されたのはやはり、優勝候補と見られていたGreat MajingaaとTAEKWON-Vによる試合である。両者もそれをお互いに意識したのか、試合スタート直後から積極的に攻撃をしかける激しい戦いとなった。しかし2ラウンドあたりからGreat Majingaaの調子が急に落ち、攻撃も的を射なくなってしまう。その間にもTAEKWON-Vはコンスタントに攻撃を決め、3ラウンドの判定の結果、TAEKWON-Vが宿敵を倒しベスト4への切符を手にした。
この試合に代表されるように、ベスト8では激しいぶつかりあいが多く見られた。印象に残るものでは、dynamizerによる連続したキック攻撃、トコトコ丸による全体重をかけての押し倒し、ARIUSによる一回転してからのかかと蹴りなどがそれだ。ちょうど体型も似たもの同士の勝負となり、全体を通して大変見ごたえのある内容だったと言えるだろう。
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Great Majingaaの動きは、操縦者が腕に装着したマスターアームの動きと連動している。通信はBluetoothで。手を回すとGreat Majingaaがパンチを繰り出す仕組みとなっている |
ベスト4では、トコトコ丸対dynamizer、Y.G.Shiranui対TAEKWON-Vという、日本勢が大部分を占めるトーナメント構成となった。
トコトコ丸とdynamizerの試合は、両者の体格差をあまり感じさせない試合だった。dynamizerはトコトコ丸に積極的に近づき懐に飛び込んでいったかと思えば、正面から体重をかけた攻撃をしかけようとするトコトコ丸をたくみにかわすなど、機敏な動きでトコトコ丸を翻弄した。結果は、後ろに倒れたトコトコ丸が動けなくなるなどのトラブルもあり、dynamizerが勝利。決勝へ駒を進めることとなった。
一方次の試合では、心理戦の様子も垣間見られた。Y.G.Shiranuiがあらかじめ考えておいた作戦に従って動き、それをTAEKWON-Vがかわしつつ攻撃もしかけるという状況。長い手によるすばやい攻撃を避けるため、遠まわしに、そして後方から攻撃をしかけようとするY.G.Shiranuiに対し、TAEKWON-Vはこれにひっかかるまいと腰を落としかつ回転させて相手を振り払おうとする。常に遠回りに近づくY.G.Shiranuiは、なかなか攻撃を繰り出すことができず、前のめりになってでも攻撃してくるTAEKWON-Vに倒されることもありやや劣勢。これが3ラウンド続き、TAEKWON-Vが判定で勝ちを手にした。この時点で決勝ではTAEKWON-V対dynamizerという組み合わせが決定した。
決勝戦は予想通り、攻撃のし合いとなった。優勝経験者に挑む形となったdynamizerは、TAEKWON-Vの長い手によるすばやく破壊力のある攻撃を避けるため、やや間隔をあけて近づき一回転、かかと蹴りを繰り出すというパターンを何度か繰り返していた。これに対してTAEKWON-Vは身を低く構え、転ばないように防御。隙を見てdynamizerに攻撃を加えていた。拮抗した試合ではあったが、全体の流れとしてはやはり前回優勝者のTAEKWON-Vがやや優勢。細身のdynamizerは、TAEKWON-Vの強烈な一撃のため、リングから落ちてしまう一幕もあり、苦戦を強いられた模様だ。TAEKWON-Vは、かがみながら体の向きを変えることもでき、防御しながら攻撃態勢を作れるという点でも動きに無駄がなかった。最後はTAEKWON-Vが判定で勝ち、2度目の優勝を手にした。
今回も盛り上がりを見せたASIA ROBO-ONE大会。結果は優勝TAEKWON-V、準優勝dynamizer、3位Y.G.Shiranui、4位トコトコ丸という順位で終わった。TAEKWON-Vに代表される韓国ロボットは、見た目はシンプルながらも、速い動きと強烈な攻撃で強さにこだわる一方、日本ロボットは、動きのパターンや本体デザインが多彩で、細部へのこだわりが見える。とはいえ、戦いがメインのROBO-ONE。連続優勝を勝ち取ったTAEKWON-Vに、日本勢の巻き返しはあるのだろうか。次回は来年3月にソウルで開催予定。
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