【レポート】
「プロトタイプロボット展」が6月9日から、愛知万博長久手会場のモリゾー・キッコロメッセで開催されている。近い将来、人間の生活空間の中に多種多様なロボットが入り込むことが予想されるが、今回の展覧会は、2020年の実用化を目指して日本各地で研究・開発されている65種類のプロトタイプロボットを紹介しようというもので、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主催したものだ。会期は19日まで。
会場は住宅ゾーン、公園ゾーン、街並みゾーン、屋外ゾーン、ステージゾーンの5つに分かれており、それぞれのゾーンに即したロボットが展示されている。各ゾーンではロボットによるデモンストレーションがひっきりなしに行われているが、特に会場の中央に設置されたステージゾーンでは、連日、各ロボットによるダイナミックなパフォーマンスが展開されており、このレポートの取材日も社会科見学などで訪れている小学生の団体などから大きな歓声が上がっていた。
では早速、出展されている主なプロトタイプロボットを紹介していくことにしよう。まず、ステージゾーンでは15種類のロボットによるパフォーマンスが行われている。
J-SiPと千葉工業大学未来ロボット技術研究センターによる「WIND(Wireless Intelligent Networked
Device)ロボットシステム」のパフォーマンスは、さまざまな機能のチップを単一パッケージ内に集積するSiP(System
in Package)技術を用い、CPU、メモリ、ネットワーク機能などを2cm角のICチップ(21×21×2mm)に凝縮したロボット用の超小型制御デバイス「WIND」を使って、ロボットを操縦するというもの。具体的には、操縦者が複数のWINDを装着した状態で手振りを行うと、センサや演算能力を持つ複数のWINDが連携し、操縦者の動きを検出・認識。その動きを無線でロボットに送信し、結果、ロボットが動きを再現するというしくみだ。つまり、人は自分が動作するだけで、ロボットを操縦できるのである。ステージ上では、小型のヒューマノイドロボット「morph3」を使った操縦が披露されていた。
早稲田大学理工学部機械工学科の高西研究室は、ヒューマノイドロボット「WABIAN-2」による2足歩行を披露した。このロボットの特徴は、従来の2足歩行ロボットが膝を曲げたまま歩くのに対し、腰の部分に新たに2個のモーターを装備したことで、人と同じように膝を真っ直ぐに伸ばして歩行可能になったことだ。膝の向きを自由に変えて、障害物を避けることもできる。今後、医療・福祉・リハビリ機器を開発していくにあたって、どの程度のサポート力があるのかを測定する際に、人間で実験するのではなく、人間と同等の運動が可能でセンサの集合体であるこのロボットを用いて各種の運動実験を測ることで、より人のニーズに合った機器の開発に役立てていけるとしている。
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