【レポート】
ATI Technologiesは、COMPUTEX TAIPEI 2005にて先日発表された「CrossFire Edition」のイベントを開催した。会場は現地のクラブハウス「Room18」。
きらびやかな照明とクラブミュージックの流れる中始まったイベント。そんななかでもライバルとの比較は忘れないようで、同社President and Chief Executive OfficerのDave Orton氏は、04年の世界ファブレス半導体企業番付においてATI TechnologiesがQualcom、Broadcomに次ぐ第3位に躍進したと報告。また、PCグラフィックス分野以外にも携帯電話・デジタルTV、ゲーム機などのコンシューマエレクトロニクスCE分野でも成長がめざましいと、様々な各社の採用事例を紹介した。
CrossFireの製品の紹介は、前半がVice President and General Manager Desktop Business UnitのRich Heye氏、後半がSenior Vice President & General Manager Integrated and Mobile Business UnitのPhilip G. Eisler氏によって進められた。とくにマルチグラフィックカードによりるレンダリング性能を向上させる技術としては、NVIDIAがSLIで先行するため、このSLIとの違い、CrossFireのメリットや性能についての紹介が焦点となった。
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Vice President and General Manager Desktop Business UnitのRich Heye氏 |
Senior Vice President & General Manager Integrated and Mobile Business UnitのPhilip G. Eisler氏 |
まずCrossFireの構成については、既報のとおり、CrossFire EditionのRadeonADEON Xpress 200チップセット搭載マザーボードにCrossFire Editonグラフィックスカード、そして既に販売中の(ノーマルPCI Express版)RADEON X850/X800シリーズグラフィックスカードという3つのATI製品によって成立する。既存のグラフィックスカード1枚をセカンダリカードとして利用できるという点については、既にPCI Express版X850/X800シリーズカードを所有しているユーザーには吉報だろう。ちなみにCrossFire EditionのRADEONグラフィックスカードにはCrossFire Compositing Engineが搭載されており、ここが従来までのX850/X800シリーズカードとの違いとのことだ。そして異なるスペックのグラフィックスカードを組み合わせることが可能な点も、フレキシビリティとしてアピールしていた。
もうひとつ特徴的なのは、2つのGPUへの処理分散の手法だ。「SuperTiling」「Scissor」「Alternate Frame Renderring」の3つのレンダリングモードを利用できるとされており、このうちSuperTilingはまるでモザイクレンガのように画面を分割して、バランス良く負荷分散するとしている。そのほかScissorは画面上下、Alternate Frame Renderringはフレーム毎の分散になる。これら3つに加えて「CrossFire Super AA mode」とと呼ばれる高品位アンチエイリアシング+負荷分散が同時に行われるモードも備えているというされる。
では実際のアプリケーションではどのようにメリットが体感できるか、という話に移るった。これに対して同社は、NVIDIA SLIではアプリケーションによって効果がまちまち、最適化できていないタイトルも存在するが、CrossFireはすべてのゲームに対応すると紹介した。パフォーマンスグラフにで提示されていたのは「UnrealTournament 2003」や「Return to Castle Wolfenstein」、「SplinterCell」といった、現在からすれば少々古めの3タイトルと+実動作比較として最新の「SplinterCell Chaos Theory」。つまり結構古いタイトルから新しいタイトルまで、幅広くパフォーマンスアップが得られるとのことだ。なお、Futuremarkのベンチマークソフト「3DMark05」によるスコアランキングでは、現在のトップはNVIDIA SLI(オーバークロック)環境による14472 3DMarks(6月1日現在は少々アップデートされて14623 3DMarksとされている)であるが、今発表イベントではシステムの詳細は不明であるものの、ATI CrossFire環境で15498 3DMarksを記録したとのスクリーンキャプチャを披露した。
機能解説の後は、台湾のマザーボードベンダーの4社がCrossFire Edition採用マザーボードを紹介。ASUSTeK「P5RD2-MVP Deluxe」とGIGABYTE「GA-8AMVP PRO」は「RADEON Xpress 200 CrossFire Edition for Intel」を搭載したPentium 4向け製品。ECS「KA1 VA」とMSI「MS-7194」はRADEON Xpress 200 CrossFire Edition for AMD Socket 939 Athlon 64向け製品。各社自慢のマザーボードを手に壇上に上がり製品の特徴を説明していた。現在のところDirectX 9.0対応の高性能グラフィック統合チップセットとして、スモールPCユーザーなどにも人気のRADEON Xpress 200チップセットだが、実際に市場に登場している製品がの少なく、その点さがDIYユーザーにとってネックになっていたとも言える(ノートブック用は採用例も良く耳にするが…)。ハイエンドゲーマー向けに投入されるXpress 200 CrossFire Editionが起爆剤になり、各マザーボードベンダーからRADEON Xpress 200チップセット搭載マザーボードが潤沢に出荷されるかどうか、ここにも注目したい。
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