【レポート】

LinuxWorld Expo/Tokyo 2005 - Linuxと最新サーバ仮想化技術

    後藤 大地  [2005/06/01]

    LinuxWorld Expo/Tokyo 2005

    6月1日から3日にかけて、東京ビックサイト(東京国際展示場)においてIDGジャパン主催「LinuxWorld Expo/Tokyo 2005」が開催されている。LinuxWorld ExpoはLinux関連のイベントとしては日本国内最大級。大手ベンダからユーザコミュニティまで幅広い層の催しがある。国内開催第12回目にあたる今回のテーマは「How is Linux used ?~Linuxの活用方法が解かります!~」。Linuxをどのように使いこなしていくのかといったことを主題に据え、高度な仮想化サーバ技術からデスクトップまで幅広い催しがある。

    LinuxWorld Expo/Tokyo 2005

    今回のLinuxWorld Expoでは、大手ベンダからサーバ仮想化技術に関する発表が目立った。ハードウェアレベルの仮想化からソフトウェアレベルの仮想化まで、どれも今後のLinuxトレンドの中心となりそうな話題だ。

    サーバに押され気味だったデスクトップLinuxも、ここにきてようやく普及する兆しを見せはじめている。今回のLinuxWorld Expoでは特にSuSE Linuxが目立っていた。ブースで紹介している製品も対応LinuxディストリビューションにSuSE Linuxの名前が目立つ。日本市場においても本格的にSuSE Linuxの普及活動が行われていることが実感できる。

    各ブースをまわり、興味深いものについては技術的にかなり詳細な質問までしたが、どのブースも懇切丁寧に詳しく説明があったことが印象的だった。Linuxがハイレベルな実用用途でかなり普及していることを再確認させられるイベントといえそうだ。

    サーバ仮想化技術のエンタープライズLinuxへの展開

    エンタープライズ分野でLinuxが重要なOSとして採用されるようになってから、ずいぶん経つ。スーパーコンピュータTOP 500を見てもそれをうかがい知ることができる。ランクインするシステムの多くがLinuxで動作しているか、Linuxに対応しているのだ。

    こうしたシステムで最近再度注目されるようになってきた機能が、システムの仮想化技術だ。仮想化技術とは、ハードウェア的にせよソフトウェア的にせよ、ホスト環境を複数のシステムがあるかのように見せかける技術のことだ。

    PCに目を向けると、IntelやAMDから販売されているCPUラインナップにマルチコアCPUが登場するようになった。マルチコアCPUのラインナップは、今後さらに増え、主力製品になる見通しだ。こうしたこともあり、CPUを有効活用する方法として、仮想化が望まれるようになりつつあるのだ。

    これまでのPCにおける仮想化技術はVMwareやVirtual PCといったように、アプリケーション上に仮想環境を構築するものが主だった。最近では、VMware GSX ServerやXenのように、OSと同じレイヤに直接仮想化レイヤを構築して使用するケースが登場しはじめている。

    さらに、AMDやIntelが今後自社CPUに、ハードウェアで仮想化を手助けするための機能を用意することを発表しており、今後PCの分野においても徐々にハードウェアまで含めた仮想化が進む予定だ。

    こうした仮想化技術は、PCよりもエンタープライブ分野が格段に進んでいる。今後広く普及するとみられる仮想技術を理解するためにも、エンタープライズ分野で実現されている仮想化技術がどのようなものか知っておくことは、有意義なことだといえるだろう。

    栄谷氏

    1日目のワークショップにおいて、日本ヒューレット・パッカード株式会社 ビジネスクリティカルサーバ製品本部 OEマーケティング部部長 栄谷政巳氏より「サーバ仮想化技術のエンタープライズLinuxへの展開」と名うったセッションが開催された。本セッションでは、HPが提供している仮想化技術やLinuxの対応状況などを交えた発表があった。以降で、本セッションの要点を簡単に紹介する。

    さまざまなレベルで仮想化

    HPが提供しているIntegrityサーバでは、物理レベル、論理レベル、リソースレベルの3レベルでそれぞれ仮想化の機能を提供しているという。物理レベルでは電気的に分離した形でシステムを仮想化し、論理パーティションでは仮想化レイヤを通して論理的に仮想化を実現。リソースレイヤでは、さらにソフトウェア的にどのアプリケーションに全CPUの何%の使用を許可するかといった、細かい点まで管理ができるという。

    HP Integrityサーバ対応のパーティショニング技術

    こうした仮想化の設定は、提供されている別のコンソールを通じてGUIから行うため、設定のために悩むことはないとする。OS側で特別な対処も無用で、Linuxも問題なく動作するという。将来的な提供になるが、設定された条件に応じて、動的に仮想化内容を変更する機能もLinux対応機能を用意するということだ。これは、たとえば障害が発生した場合に、他のOSに提供されているCPUを、障害が発生したOSに割り当て直すといったものだ。

    今後さらに普及するとみられる仮想化技術

    同氏は、システム用件に対する要求は高いままだが、コストを下げたいというのが共通要求としてあり、それを実現するために仮想化はさらに進められるだろうという。従来、個別に存在したシステムは、仮想化システムやLinuxといったキーワードのもとに統合される傾向にあるという。

    特に発表にあったように、ハードウェアで行われる仮想化は、さすがと思わせるものがあった。とくに興味深かった点は、物理レベルや論理レベルの仮想化では、基本的にLinux側の変更は必要ないという点だ。すべてハードウェアレベルで仮想化されるという。このあたりはPCと大きく違う点だろう。

    こうしたエンタープライズで採用されている機能は、大なり小なり、数年するとPCにも普及することがある。今後、仮想化への流れは、PC分野においてもひとつのトレンドとなりそうだ。

    関連記事

    関連サイト

    新着記事

    特設サイトの情報

      求人情報

      人気記事

      一覧

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      転職ノウハウ

      あなたの仕事適性診断

      4つの診断で、自分の適性を見つめなおそう!

      Heroes File ~挑戦者たち~

      働くこと・挑戦し続けることへの思いを綴ったインタビュー

      はじめての転職診断

      あなたにピッタリのアドバイスを読むことができます。

      転職Q&A

      転職に必要な情報が収集できます

      スカウト転職する

      企業からアプローチのメッセージが届きます。

      マイナビニュースマガジン