【レポート】

第29回ロボット工学セミナー - ヒューマノイドの新展開

1 進化するヒューマノイド

    山田久美  [2005/05/29]

    3月2日、東京・お台場の産業技術総合研究所・臨海副都心センター「第29回ロボット工学セミナー」が開催された。今回のテーマは「ヒューマノイドの新展開」。オーガナイザーは東京大学大学院情報学環の森武俊助教授、司会者は早稲田大学岩田浩康氏とソニーの澤田務氏が務めた。

    ヒューマノイドロボットは、ロボット技術の統合の大きな目標であり、人間の構造を知るための手段のひとつでもある。また、近い将来、家庭やオフィス、災害現場などで人間に代わって活躍することが期待されている。そのため、ここ数年、産官学で急速に研究・開発が進められている。

    同研究・開発分野において最も大きなインパクトを与えたのが、ホンダが1997年に発表した二足歩行ロボット「P3」であった。配線のないロボット単体が二足歩行する姿は多くの人々に驚きと感動を与えた。しかし、最近は、飛んだり、跳ねたり、走ったりするなど高い運動性能を持つヒューマノイドロボットも数多く発表されている。また、今までは腰を落とし、膝を曲げての歩行が主流であったが、早稲田大学のヒューマノイドロボット研究所が、より人間に近い「膝を伸ばした歩行」に成功するなど、ヒューマノイドロボットに関する研究開発は日進月歩といった状況である。

    このような流れの中、ヒューマノイドロボットの研究・開発の第一線にいる気鋭の4人の研究者に、ヒューマノイドロボットが次に目指すものを、運動・動作、作業・仕事、認識・知識といった観点で、最先端の研究内容から今後の展開を含め、講演してもらおう、というのが今回のセミナーの主旨である。

    講師とセミナーの内容は以下の通り。

    1. 「産総研ヒューマノイド研究グループとモデルベースドアプローチ」梶田秀司氏(産業技術総合研究所・知能システム研究部門)
    2. 「汎用ヒューマノイドロボットのメカニズムと応用研究」林憲玉氏(早稲田大学・神奈川工科大学)
    3. 「実験用ロボットとしての小型ヒューマノイド:開発技術とその応用事例」古田貴之氏(千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター)
    4. 「等身大ヒューマノイドの全身行動と移動の自律能」西脇光一氏(産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究センター)

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