【レビュー】

VAIOの新世代スタンダードデスクトップ「VAIO type H」を試す

1 計5モデルがラインナップされるtype H

    多和田新也  [2005/05/26]

    4月12日、ソニーからVAIOの夏モデルが発表された。このなかで注目したいのが、従来の「type HX」からモデル名が変更された、スタンダードデスクトップ製品の「type H」である。同社のスタンダード・デスクトップでは初めてとなるダブルチューナーや、Felicaなどの非接触型ICカードリーダーの搭載など、type Hになって、よりアグレッシブにトレンドを取り込んでいる。

    計5モデルがラインナップされるtype H

    まず最初に、VAIO type Hのラインナップについて触れておきたい。type Hには、上位モデルのVGC-H70シリーズ、下位モデルのVGC-H50/30シリーズがラインナップされ、CPUやHDD容量、テレビチューナーの有無などにより合計5モデルがラインナップされる。スペックの特徴を簡単にまとめると、表のとおりになる。

    なお、ここで示した5製品は一般販売モデルであり、このほかにソニースタイルモデルとして「VGC-H70WS」「VGC-H30S」の2製品がラインナップされるが、そちらのモデルについてはソニースタイルのサイトを参照されたい。

    本稿で取り上げるのは、最上位モデルとなる「VGC-H70WB7」である(写真1)。表にも示したとおり、CPUにPentium 4 550J、メモリにDDR2-533 512MB、300GBのHDDを搭載するモデル。また、同社のスタンダード・デスクトップラインとしては(意外にも)初めてダブルテレビチューナーを搭載した機種になる。このほかの特徴も含めつつ、外観のインタフェース類から紹介していきたい。

    写真1 VAIOの新スタンダード・デスクトップとなる「VAIO type H(VGC-H70WB7)」。従来のtype HXに比べると丸みのあるファンシーな印象が強い外観へと生まれ変わった

    本製品は縦置きを基本しており、前面中央の黒いライン上に電源スイッチやLEDなどが埋め込まれるデザインになっている(写真2)。その向かって右側にプッシュ式のカバーで覆われたインタフェース類を備える。備えているのはメモリースティックPROの高速転送にも対応するMSスロット、コンパクトフラッシュ、xDピクチャーカード、SDメモリカード/マルチメディアカード(MMC)の各スロット。IEEE1394、TypeII対応PCカードスロット、USB2.0×2といったところだ(写真3、4)。インタフェースは、配置こそ変更されているものの、おおむねtype HXを踏襲したものとなっている。

    写真2 前面上部には電源スイッチやLED類を装備。VAIOのロゴと中央の緑のラインが電源LEDとなる

    写真3 前面上部の向かって右側にインタフェース類が収められている。その上方向にMS/CF/xD/SDの各カードリーダーを装備

    写真4 その下側に、IEEE1394(4ピン)、TypeII対応PCカード、USB2.0×2を備える

    前面上部の向かって左側には光学ドライブを搭載している(写真5)。試用機に搭載されていたドライブは松下の「SW-9584」。DVD-RAM5倍速、DVD+R DL4倍速、DVD±R16倍速、DVD-RW6倍速、DVD+RW8倍速、CD-R40倍速、CD-RW24倍速の書き込みに対応する。

    写真5 前面向かって左側に光学ドライブを搭載。DVD-RAM、DVD+R DL、DVD±R/RWへの書き込みに対応する松下製ドライブを採用

    続いて背面に目を向けると、インタフェース類は下部に集中して配置されている。インタフェースは、オーソドックスなものを備えている印象だ(写真6)が、IEEE1394(i.LINK)は前面/背面ともに4ピンタイプが搭載されており、6ピンタイプはいっさい用意されないので、とくにストレージなどの外付け接続をしたいユーザは注意しておく必要がある。なお、テレビチューナーのインタフェースに関しては、後ほど詳しく紹介したい。

    写真6 背面下部のインタフェース。USBポートは3基を備えるが、うち1基はリモコンの赤外線受光部用に占有される。ほか、TVチューナーを備える以外は、ごく一般的なインタフェースを備えているといえる

    本体背面には付属の液晶ディスプレイを接続するDVI端子も備えている。本製品の場合はSXGA(1280×1024ドット)表示が可能な17型液晶ディスプレイ「VGP-D17SM1」が付属(写真7~8)。液晶の表示は派手すぎず地味すぎないバランスの取れた輝度・発色となっている印象だ。ダブルテレビチューナーを一つの売りとする本製品であれば、AV鑑賞に向いたもう少し派手めのチューニングでもよかったかも知れないが、ラインナップのなかで様々なユーザーニーズに対応できるスタンダード・デスクトップという位置を受け持つことを考えると、このぐらいの表示が無難なのかもしれない。

    写真7 付属の17型液晶ディスプレイ「VGP-D17SM1」。SXGA表示が可能なクリアブラック液晶となる

    写真8 右下に電源スイッチやOSD操作ボタンを備えるほか、付属リモコンの赤外線受光部を内蔵している

    この液晶ディスプレイには、内蔵の3W×2スピーカー+5Wサブウーファ用ステレオサウンド入力および、付属リモコンの赤外線受光部で利用するUSB端子のケーブルが延びている(写真9)。

    写真9 「VGP-D17SM1」から伸びるケーブルは、映像用のDVI端子、内蔵スピーカー用のステレオミニジャック、赤外線受光部用のUSB端子の三つ

    なお、付属のリモコンはプリインストールされたメディア再生ソフトの「Do VAIO」に対応するもので、基本的にはDo VAIO専用という機能しか持っていない(写真10)。スタンバイこそできるものの、電源のオン/オフ等、最近の他社製品のリモコンに比べると見劣りは否めない。またデザインやカラーリングも家電ライクで悪くはないのだが、従来のtype HXにマッチするデザインのままなので、type Hと並べるとやや違和感があるのも残念だ。

    写真10 付属のリモコン。プリインストールされたDoVAIO専用リモコンの性格が強く、当然ながらWindows MCE 2005などへの流用は不可


    このほかのスペック等について触れておくと、先にも紹介した300GBのHDDは、WesternDigitalの「WD3000JD」を装備。システムやアプリケーション用の領域として使うCドライブに約30GB、残りをデータ等を保管する領域としてDドライブに割り当てた、実用的なパーティショニングがなされている(画面1)。

    画面1 内蔵される300GBのHDDは、30GB+残りでパーティションが切られている。システム&アプリケーション領域とデータ領域を分けた実用的な切り方だ

    表 一般販売モデルのラインナップ

             
      VGC-H70WB7 VGC-H70B7 VGC-H50WB7 VGC-H50B7 VGC-H30B5
    CPU Pentium 4 550J
    3.4GHz
    800MHZ FSB
    1MB L2
    XDbit対応
    Celeron D 345
    3.06GHz
    533MHz FSB
    256KB L2
    XDbit対応
    チップセット Intel 915GV
    メモリ DDR2-533 512MB(256MB×2) DDR2-400 512MB(256MB×2) DDR2-400 256MB
    HDD 300GB 250GB 300GB 250GB
    グラフィック Intel 915GV内蔵グラフィック
    付属液晶ディスプレイ 17型(VGP-D17SM1)
    光学ドライブ DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
    Felicaポート
    TVチューナー 2基 1基 2基 1基 1基
    Motion Reality LE搭載 × ×

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