【レポート】

オープン・ネイチャー - 芸術は科学? 感じる芸術から、計算し、考える芸術へ

1 アーティストたちの変化、シミュレートされる"自然"

    山田久美  [2005/05/13]

    4月29日~7月3日、新宿区の東京オペラシティタワーにあるNTTインターコミュニケーション・センターで「オープン・ネイチャー|情報としての自然が開くもの」と題された展覧会が開催されている。これは、デジタルベースの情報環境が日常に浸透している現在において、「自然」というものを改めて問い直し、芸術と科学のより多様な関係へと「開いていく(=オープン)」ことを試みようというもの。

    現在、情報技術の発達によって、宇宙や深海など、一般の人間が直接行くことや接することのできない自然に関しても、我々は採集されたデータによって知覚可能となっている。また、1980年代以降、複雑系科学が進展し、自然の諸現象の生成や変動プロセスをコンピュータ内でシミュレートすることで、自然を"パターンベース"とみなす視点も出てきている。

    そんな中、以前は外的な模倣や描写の対象として自然を見ていたアーティストたちが、コンピュータ内に生成される"自然"を、メディア・アートに新たなビジョンを与えるもの、また、さまざまな情報の流れが相互に作用するプロセスとして捉え始めているという。

    そういった動きを受け、今回の展覧会は、デジタルベースの情報環境によって可能となった新たな知覚及び社会の問題を敏感に感知し、かつてない視点で、多様な情報を創造的に連結・変換していくアーティストやデザイナー、建築家などを紹介する内容となっている。会場には、日本をはじめ世界各国のアーティストによる全15作品が出展されており、ゴールデンウィーク中には、参加アーティストによるトークや生命科学者、社会学者などによるシンポジウム、ワークショップも開催された。

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン