【レポート】

IT Korea-KIECO 2005 -注目を集めた、SamsungとLGの「一騎打ち」

1 LG - 薄型・大型を越えた部分に勝負をかけるテレビ

    佐々木朋美  [2005/05/11]

    4月26日~29日まで、韓国・ソウルでITの総合イベント「IT Korea-KIECO 2005」が行われた。ハードからソフトまで、幅広い分野から計227社が参加し、会場は初日から多くの関係者や観覧客でにぎわった。24回目をむかえる今回のテーマは「Enjoy U-Life(Ubiquitous Life)」。ユビキタスは現在の韓国のIT界を象徴する言葉で、政府による「u-Korea」計画を中心に、各社でユビキタス社会に向けた積極的な開発の動きが見られている。

    なかでも他社をしのぐブースの大きさと展示品の多さで目立っていたのが、韓国最大手のメーカー、SamsungとLGだ。今回は他に大手メーカーの参加が多くなかったことと、最新かつ話題の製品などの展示が集中していたことから、この2社が注目を集めることとなった。国内だけでなく、活躍の場を世界に広げているSamsungとLGは、同ジャンルの展示が多く、さながら「一騎打ち」の様相を呈していた。

    LGブースとSamsungブース。注目の企業とあって、たくさんの人々がつめかけていた

    SamsungとLGの展示の中心をなしていたのが、テレビやステレオなどを始めとしたホームシアターシステムだ。特に、世界市場でも日本メーカーを交えて熾烈な争いを繰り広げている薄型テレビの分野では、薄型ブラウン管から最新・大型液晶テレビまで多くのラインナップが取り揃えられ、全展示品中の半分ほどを占めるなど、力の入れ方を伺うことができた。

    これまで韓国の薄型テレビといえば、薄さに加え画面サイズや画質が大きなセールスポイントとなっていた。しかし、これらが一定水準を満たし、差別化が難しくなってきたようで、今回の展示ではユニークな機能を多く搭載することで差別化を図る傾向に変わってきていることが感じられた。

    モニタゾーン、DTVゾーン、ホームシアター&DVDゾーンと、5つのゾーン中3つをテレビメインとしていたLG(ちなみに他2つはモバイルゾーンとPCゾーン)。ホームシアター&DVDゾーンでは、10畳程度の小部屋を用意し、そこにHDDビデオレコーダと連結したホームシアターを設置していた。ここで展示されていたHDD内蔵DVDレコーダー「RM-6902」はネットワーク機能を搭載しており、無線LANを通じてパソコン内のコンテンツをテレビ上で再生することができる。展示では実際に映画やドラマなどを上映し、同製品の実際の使い心地を体感できるようになっていた。

    LGによるホームシアターの展示。手前には椅子が置かれ、部屋にいるような感覚でホームシアターを体感できるようになっていた

    薄型テレビの中でも大型の部類に属するDLPリアプロジェクションテレビやPDPテレビの展示ラインナップで、とくに同社が強調していたのは、9種のメモリーカードが利用できるという点だ。コンパクトフラッシュ、マイクロドライブ、SDメモリーカード、スマートメディア、マルチメディアカード、メモリースティック、メモリースティック PRO、メモリースティック PRO デュオ、xDピクチャーカードと、デジタルカメラや携帯電話などで利用されているメモリーカードの大半に対応しており、カード内にある写真や音楽、動画といったデータを大型画面で楽しめるようになっている。

    データの再生はリモコンでメニューを選びながら簡単にできるほか、複数の写真を手動、もしくはスライドショーのような形で見ることが可能だ。また、写真を見ながら音楽を同時にプレイすることもできるということで、自宅でパーティを開き、写真を披露する際などに活用できる、との提案が行われていた。ちなみにメモリーカードに番組を録画することは、現在のところできないようになっている。

    LGによるPDPテレビの展示模様。カードスロットは画面の右横部分にある。カードに保存された写真データなどは、リモコンで操作しながら見ることができる

    LCDテレビの中では15インチのワイヤレスLCDテレビが注目を浴びていた。箱型の送受信機が別途用意されており、映像データはIEEE 802.11g方式の無線LANでやりとりする。重さは5.4Kg、バッテリ駆動時間は3時間程度と、単独で持ち出すにはやや重たく、持続時間も短い印象があるが、PC内にある動画などのデータを見ることも可能ということで、自宅で使うには十分便利に使えそうだ。

    ブラウン管テレビでも、従来より薄型のものが展示されていた。こちらは既に販売されており、薄型ながら低価格で人気があるという。新しい方式に押され気味のブラウン管も、まだまだ発展の余地が見込めることを感じさせた。

    ワイヤレスLCDテレビ。送受信機の半径35m四方であれば問題なくテレビをみられるということで、家庭内では十分に使える

    LGブースでは、なんとすべてが金色のホームシアターシステムの展示もあった。「世界初」の、71インチゴールドPDPテレビ。中国や韓国を始めとしたアジア圏の人は金色が大好きで、携帯電話などでもたまに金色の製品が発売される。周囲が明るむほどピカピカのシステムは、観客からの注目を集めていた

    従来のブラウン管(左)590mmから、390mmまで薄くなったことを強調する薄型ブラウン管(右)の展示。LGに負けず、Samsungも600mmから399mmまで薄くしたことを強調する薄型ブラウン管の展示を行っていた

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