【レポート】
純国産のH-IIロケットになってから失敗が比較的増えたこともあり、今回の打ち上げに際しても、「失敗は許されない」的な論調の報道が多かったように感じる。気象衛星「ひまわり」の後継となる重要な衛星ということもあるのだろうが、許されようが許されまいが、失敗するときは失敗する。衛星の打ち上げは未だに開発途上の技術であり、宅急便で荷物を送るようなこととは根本的に異なるのだ。スペースシャトルの事故は記憶に新しいが、最先端のアメリカですら、まだ失敗することだってある。
H-IIAは改良されたといっても、それでも成功率100%にはならないだろう。各国の主力機を見ても、成功率はまだ90%前後が多い。90%と言えば、10発に1発は失敗するレベルだ。今回のH-IIAにしても、たまたまその1発が最初に来て失敗していても、決しておかしくはなかったと見ることもできる。
重要なのは、「同じ失敗は繰り返さない」ことではないかと思う。ある程度リスクの予測はできるだろうが、それでも未知の原因で失敗することはあり得る。1発1発の失敗で、条件反射的に「税金の無駄」と叫ぶことにはあまり意味がない。長期的なビジョンを持って、失敗の原因を1つ1つ突き止め、信頼性を向上させていく以外はないだろう。そろそろ日本も、「失敗は許されない」ではなく、「失敗を許容し、それを活かす」文化を持ちたいように思う。
打ち上げる側も「失敗は2度とない」ではなく、また見ている側も「失敗は許されない」ではないような、お互いに、もう少し冷静な目で見ることができればいい、と1宇宙ファンとしては願わずにはいられない。
それはさておき、次の打ち上げについてだ。
本稿執筆時には、コチラのページはまだ更新されていなかったが、JAXAは、2005年度には3機のH-IIAロケットの打ち上げを計画している。1年3カ月の中断により衛星の打ち上げが滞っている事情もあるのだが、1番手と見られているのは「ALOS(陸域観測技術衛星)」で、8号機にて夏の打ち上げが予定されている。ほか、時期は未定ながら「MTSAT-2(運輸多目的衛星2号機)」と、冬には情報収集衛星2号機も打ち上げられる模様だ。
情報収集衛星はあまり大々的には打ち上げられないので、いろいろと見物には不向き。それに時期も悪いので、できれば夏のALOSの打ち上げにタイミングを合わせるのがお勧めだ。
また、今回の打ち上げでは、東京・丸の内オアゾの「JAXA i」でも街頭ライブ中継が行われ、多くの人が7号機を見守ったという。今後も、こちらでライブ中継は行っていく予定とのことなので、種子島まで行く時間がないという人も、まずは臨場感だけでも味わいに行ってみてはどうだろう。そして、その次はぜひ種子島へ。
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