【レポート】

CeBIT 2005 - Walkman携帯でモバイル音楽市場リードを狙うSony Ericsson

    岡田真由美  [2005/03/16]

    3月10日に独ハノーバで開幕した「CeBIT 2005」、携帯電話メーカー各社が会したHall 26では、欧米やアジアの各メーカーが各々の最新機種を展示していた。中でも、Walkman端末を初展示して注目を集めていたのが英Sony Ericsson Mobile Communications。同社のブースの模様を紹介しよう。

    Walkman伝説再現か? Sony Ericssonのブース

    ベールを脱いだWalkmanブランド携帯

    Walkman携帯こと「W800」は、CeBITに先立って3月1日に同社が発表したGSM端末だ。白とオレンジのユニークな配色の同機種は、音楽プレイヤー機能を強化したミッドレンジ向け端末。ワンプッシュで音楽再生プレイヤーが立ち上がる専用ボタンを中央に配置、側面の再生/一時停止ボタンを押すと前回再生した曲をリプレイできるなど、音楽プレイヤーとしての使い勝手を重要視した。MP3、AACの音楽ファイル形式に対応する。「メモリースティックDuo」を利用して最大2GBまで容量を拡張でき、約20枚分のCDを格納できるという。

    中央にある音符マークが音楽専用ボタン

    左側面にある「再生/一時停止」ボタン

    右にはボリューム調整ボタン

    マルチタスク機能により、メールやカレンダーなど、他のアプリケーションを利用しながらの音楽再生が可能。音楽再生中に電話が入った場合、音楽は自動的に停止する。携帯電話機能をオフにして完全な音楽プレイヤーとしても利用でき、バッテリ持続時間は携帯電話機能がオンのときで約15時間、オフ時には約30時間という。その他、2メガピクセルカメラ、電子メールなどの機能も盛り込み、重さ100g以下を実現した。

    音楽プレイヤーとしての「W800」の特徴は、端末そのものの機能だけではない。同梱される「Disk2Phone」を利用して、ユーザーはPCに取り込んだ音楽コンテンツを容易に「W800」に転送できる。CD-ROMをPCに挿入するだけで、自動的にPC内の音楽ファイルがリスト表示され、ユーザーは転送したい曲を選択して圧縮率を指定、「転送」をクリックするだけで作業が完了する。低音質だが大量に音楽を持ち運びたいユーザーや高音質で音楽を楽しみたいユーザーなど、さまざまなニーズに応える。転送や圧縮などの面倒な操作を楽にしてくれるこのようなソフトウェアは、ユーザーにはメリットが大きいといえそうだ(同ソフトウェアは、今後同社の多くの携帯電話に同梱される予定という)。

    PCにCDを挿入するだけ。2クリックで好きな曲を携帯電話に転送できる

    「W800」は第3四半期に欧州市場で発売される。価格は未定。

    着せ替え式も登場

    ブース内には、2メガピクセルカメラを搭載した「K750」も初公開されていた。オートフォーカス、4倍ズームなどのデジカメ機能は親会社ソニーの技術。MP3プレイヤーやFMラジオなどの音楽機能、Bluetoothや赤外線通信もサポートしたGSM端末。黒とシルバーの2色を用意。欧州ではロングラン人気となった「T610」で獲得したファン層に受けそうな、同社らしいデザインだ。今年5月に欧州の店頭に並ぶ予定という。

    「k750」でもメモリースティックDuoスロットを搭載

    カメラ付き端末の普及機と位置づけているのが「K300i」。VGAカメラ、6万5,000色のカラー液晶、メモリ12MBを搭載した。

    「k300i」。Sync MLもサポート。ベーシックなビジネス機能も持つ

    同じく初展示となる「J300i」は、欧州でも人気のあるパネルを着せ替えできる機種。若者向けのローエンドモデルで、カメラは搭載していないが、3Dゲームエンジンを内蔵するなどエンターテイメント機能が特徴。ピンク、白、黒の3色があり、今年第2四半期に発売予定だ。

    「J300」。着せ替え式のパネルは「Style-Up」カバーと呼ばれる。当初、Sony Ericssonから7種類、サードパーティからも数種類販売される予定という

    欧米でも音楽携帯がトレンド

    冒頭に紹介したとおり、同社の目玉はWalkman携帯となった。音楽機能搭載携帯電話は今年の携帯電話業界のキーワードとなりそうだが、Sony Ericssonの音楽携帯戦略はこのWalkmanラインになりそうだ。同社は今後もWalkman携帯を拡充していくが、時期や内容についてはまだ未定とのこと。2月にWalkman携帯計画を発表した際、同社CEOのMiles Flint氏は、欧米市場で展開しているデジタル音楽ストア「CONNECT」との連携計画も発表している。

    他社の動きとしては、"音楽携帯"というトレンドを決定的なものにした米Motorolaがある。同社は昨年夏、デジタル音楽市場そのものの火付け役となった米Apple Computerとの提携を発表しており、Appleのデジタル音楽ストア「iTunes Music Store」を直接利用できる端末をまもなく発表すると見込まれている。

    最大手Nokia(フィンランド)も黙ってはいない。今年の2月には同社は米Microsoft、米Loudeyeの2社と提携、MSとは端末側でWindows Media Playerをサポートし、Loudeyeとはオペレータが自社ブランドで展開できるデジタル音楽ソリューションサービスを提供する。

    ソニーとスウェーデンのEricssonの携帯電話事業部が合体してできたSony Ericsson、3年が経過してやっとSony Ericssonとしてのブランドが確立されたといえそうだ。米YankeeGroupが昨年秋に発表した動向調査によると、次に買い換えたいブランド上位3社として、欧州消費者の22%が同社を挙げている。それを反映して、ここ1年で市場シェアはじわじわと伸びており、2004年第4四半期は6.3%と前年同期から1.2ポイント上げて6位、5位の独Siemensに0.1ポイント差に迫っている。Walkman端末がさらなる起爆剤となるかに注目が集まりそうだ。

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