【レポート】

IDF Spring 2005 - PCI Express Update

1 次世代PCI Expressは5GHz

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前回までのIDFではPCI Sigによるミーティングなどが開催されたので、Update情報をお届けしてきたのだが、今回はPCI Sigによるミーティングは一切なし。ただ、Technology Showcase会場にはRichard Beak氏(PCI-SIG executive director)がうろうろしていたり、Ajay Bhatt氏を見かけたり、ということで話をするにはあまり困らなかった。Beak氏は忙しすぎて(挨拶はしたものの)話を出来る状況では無かったのだが、Bhatt氏は捕まえる事に成功したので(笑)、PCI ExpressのUpdateをお届けしたい。

Gen2のSpecificationがFix

まず今回PCI Sigでミーティングを持たなかった理由は、PCI Expressが問題なく立ち上がり、今は普及期に入っていると言うことで余りトピックが無いから、というのが率直な理由だそうで、実際今回のShowcaseでは実用段階に入っていることを伺わせる展示が多かった。ところで気になるのはPCI Express Generation 2、"Gen 2"などと呼ぶが、要するに次世代のPCI Expressの事である。これに関し、前回のレポートでは6.25GHzでの動作が有力視されている事をお伝えしたが、その後一転して5GHzでの決着となった。「なぜ6.25GHzを放棄したのか?」という問いを投げかけたところ、「マージンの問題だ」という答えが返ってきた。つまり、FR-4材料の4層基盤でGen2を実現しようとすると、ジッターのマージンが非常に少なくなってしまい、生産の際のコスト上昇に繋がってしまうから、というのが答えだった。純技術的には、6.25GHzは可能なオプションであるが、5GHzと比較した場合の性能向上分と、それに伴うコストの増加分を比較すると「割に合わない」という事だそうだ。

また、PCI Express Cablesに関してはまだSpecificationが0.5のレベルで、仕様が固まるまでまだだいぶ掛かると見られている。にもかかわらず、ShowcaseではPLXほか数社がInfinibandのケーブルを使ってのケーブル接続デモを行っていた(Photo01,02)ほか、TIはMolexの特殊ケーブルを使って、やはりCableでのデモを行っていた(Photo03,04,05)。で、これについてBhatt氏は、「Infinibandのケーブルを使うのは、良いショートカットだと思う」とした上で、PCI Express CableのSpecificationは、「安いSolutionを提供するためのSpecificationである。Infinibandのケーブルはあまりに高価で、一般的に使うには非常に(コストの面で)難しい」との答えを示した。実際、InfinibandもPCI Expressも、ベースはRaSerだから、動作周波数に多少の差はあるとはいえ、短距離なら動いてもおかしくないし、事実問題なく動いていた。ただ、PCI Express Cableは幅広いジャンルで使われるし、短距離だと例えばドッキングベイなどもCable Specificationでカバーすることになるから、Infiniband Cableというのは確かに適当ではない。ましてやネットワークの世界ですら、Infinibandが次第に10GbE(10000BASE-T)で置き換えられ兼ねないという状況では、Infonibandのケーブルを使うのは確かに高コストである。

Photo01:PCI ExpressスロットにPLXのSwitchチップを搭載、そこから別のPCI Expressカードを接続し、その先にInfinibandのケーブルを接続、別の場所のPCI Expressデバイスと接続しての動作デモ。

Photo02:今回初公開のPEX8532(32レーンのPCI Express Switch。これを最大8ポートに割り振り可能)を搭載したデモボード。

Photo03:TIはPCI Express x1レーンに直接接続するコネクタをPC側に搭載。

Photo04:反対側は、同社のPCI/PCI Express Bridgeを経由してPATA/Sound/IEEE1394/CardBusなどが接続できる汎用ボードになっており、これを使ってPC本体とユーザーアクセス部を切り離せる、というデモ。

Photo05:間はこんなコネクタを持つMolexのケーブル。最大7mまで延長可能だとしていた。

ちなみにPHYを出展していたベンダーに何箇所か聞いてみたが、基本的にはどのベンダーも「Specificationが固まったら対応する」というスタンスであった。某社の場合、「現在の製品がCable経由で動作しない技術的な理由は存在しない。ただSpecificationが固まる前に先走りしてテストしても意味がないので、今は固まるのを待っている状態だ」という事で、ようはケーブルのグレードをどこまで落とすかの目安がつき次第、各社一斉にサポートに走るという状況になる模様だ。

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インデックス

目次
(1) 次世代PCI Expressは5GHz
(2) Intelチップセットに関しての若干の追加
(3) いつIntelはLegacy PCIを廃止するか?
(4) PCI to PCI Express Bridgeの争い

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