【レポート】

AMD Update: Athlon 64 FXは周波数向上を選択 - SanDiego世代で3GHzに?

米San Franciscoにおいて、3月1日~3月3日の期間で、Intel Developer Forum(IDF) Spring 2005が開催されたが、同時期に、AMDもプロセッサロードマップを発表しているので、ご紹介したい。

Roadmap Update

今回はもっぱらデュアルコアがメインで、例えばSanDiegoとかVeniceの詳細とかは殆ど何も語られなかった訳だったので、この点ではあまり目新しい情報は無いわけだが、大きなロードマップの変更が一つだけあった。

(Photo01)は、AMDが昨年11月24日付けで公開したプロセッサロードマップである。コチラでも書いた話ではあるが、改めてまとめると表1の様になる。さて、これに対して今回公開されたロードマップは(Photo02)の様になっている。つまり、ハイエンドのAthlon 64 FXに関してはデュアルコアを止めてシングルコアとなり、一方Athlon 64にデュアルコア製品が投入されることになったとの話だ。この結果、ロードマップは表2の様に変わった。つまりToredoがAthlon 64のマーケットに入る形になったわけだ(これに関してはAMDからの確認も頂いた)。

ちなみにSan Diegoに関しては、引き続きAthlon 64にも投入されるかどうか、ちょっと微妙なところ。質問はしたが、明確な返答は返ってこなかった。ロードマップの記事で推察したように、恐らくSan Diegoは、1MB L2キャッシュのコア、Veniceは512KB L2キャッシュの製品と思われ、当初はSan Diegoの高クロック動作品がAthlon 64 FX-57に、低クロック動作品はキャッシュを半分殺してAthlon 64にそれぞれ当てる予定だったと思われるから、今年前半のSan Diego/Venice投入時期には、ひょっとするとSan Diegoの低クロック品がAthlon 64に回ることもありえるのだろう。

ちなみにロードマップ変更の理由として、「Athlon 64 FXがターゲットとしているハイエンド3D Gameユーザーの場合、マルチコアでは性能の改善にならない。むしろ動作周波数を上げたシングルコアの方がメリットが大きい」という返事が返ってきた。

これを素直に(?)裏読みすると、SanDiegoの世代で3GHzに達する事が確実になったのかもしれない。こうなれば、単一スレッドのアプリケーション(ゲームなどその典型例だ)ではPentium 4 XE 3.73GHzとかPentium XE 840を追い抜くのはかなり確実に見える。ちなみにAthlon 64 FX-57が「より高い周波数」になるとは言っていたが、それが2.8GHzかどうかとか、3GHzがありえるのかに関してはコメントをもらえなかった。

Photo01:最新のものはコチラで確認できるが、原稿執筆時点(3月3日)では変化なし

Photo02:Athlon 64やPentium 4 XEと重なっており、Athlon 64 FXがPentium 4 XEを上回るポジションにいる辺りは、まぁAMDの資料ということで

Dual Core Athlon 64は2.4GHz動作?

さて、別室ではそのDual Core Athlon 64の動作デモも行われた(Photo03)。Windows XPが起動した状態で、タスクマネージャと"AMD Cool'n'Quiet Dashboard"なるプログラムが動いている状態である。

(Photo04)は待機状態における数字で、1.1V動作で動作クロックは(全力稼動時の)42%を示している。写真は取れなかったが、マウスなどを動かしたり何か仕事をしたりすると、CPUメーターは最大100%まで上がり、この際電圧は1.4Vまで上がった。実はここから、動作周波数は2.4GHzではないかと推察される。というのは、最低周波数で1.1V、最高周波数で1.4Vというのは、今のWinchesterコアのAthlon 64と全く同じだからだ。例えばWinchesterコアの3500+の場合、Max P-Stateは2.2GHz駆動でVccが1.4V、Min P-Stateは1GHz駆動でVccが1.1Vと規定されている。ここから推察するに、Vccが1.1Vの時は同じ1GHz駆動の可能性が高く、そうなると1GHzが42%にあたるのは、最高駆動周波数が2.4GHzという計算になるからだ。

これは非常に判りやすい計算である。既存のSocket 939の許容TDP(110W)の範囲内に抑えるためには、どうしても消費電力は押さえ気味にする必要がある。同じ90nm SOI Rev.EのAthenes/Troy/Egyptを使ったOpteron 152/252/852のTDPが未だに公開されないので推測が難しいのだが(TDPは110Wの枠内に収めるとしていたが、流石にいきなり110Wでは先がないから、もう少し抑えてくるだろう)、それほど高いTDPではないかもしれない。このあたりはもう少し情報が出てくるのを待つしかないだろう。

Photo03:Alianwareのがっちりしたケースに収められたシステム。「蓋開けていい?」と聞いたら、「がっちり鍵が掛かった状態で送られてきているので開けられない」という返事が

Photo04:下の2つの枠は、各々のCPUの負荷率を示す。今は待機状態なので0である

表1

表2

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