【レポート】

RSiが実証実験「天気を教えて」 - ロボットに共通規格のサービスを

1 ロボット時代、はたしてそのサービスは共通規格か

    山田久美  [2005/02/23]

    2月18~21日、東京お台場の日本科学未来館でRSi(=Robot Service initiative)によるネットワークを活用したロボットサービスの実証実験が一般公開された。

    会場の入り口では、富士通のオフィス用ロボット「富士通サービスロボット」と三菱重工業の「wakamaru」のデモンストレーションも行われていた

    RSiとは、家庭や職場に通信ネットワークを活用したパーソナルロボットの多様なサービスを導入させていくため、昨年5月、ソニー、富士通、三菱重工業を中心に設立された推進組織。昨年3月に開催された「第2回ロボデックスフォーラム」で設立の趣旨などが発表されている。

    パーソナルロボットはこれまで、各企業や団体によってそれぞれ独自に開発されてきたが、今後、パーソナルロボットが人と共存していくためには、一体どのような機能が必要なのか、あるいはどのようなサービスが喜ばれるのかなどの明白な答えはない。多くの企業が暗中模索の中、試行錯誤を繰り返しながら研究・開発を進めてきたというのが実情だ。

    しかし、それでは、ロボット産業を発展させていく上で効率が悪いだけでなく、今後、ロボットがネットワークにつながり、ロボットを介してさまざまなサービスが提供されていくことを鑑みた場合、メーカーや機種によって受けられるサービスが限定されてしまうといった不都合が生じかねない。また、サービスを提供する側も、ロボットの機種ごとに、それぞれの形状や大きさに合わせたものを提供していかなければならないことになってしまう。

    実際、近い将来、ロボットのネットワーク化は必至で、経済産業省の予測によれば、2013年には、ネットワークにつながっていない単体のロボットの市場が3.5兆円程度なのに対し、ネットワークロボットの市場は19.8兆円に上るとされている。パソコンを単体ではなくインターネットに接続して使うのと同様、ロボットをネットワークにつなげることで、多様で高度な機能やサービスを提供できるロボットシステムに発展し、より自由な形態、広範囲な移動、活動が可能となる。

    ロボットがネットワークを介してサービスプロバイダーから各種サービスを受ける場合、重要となってくるのが、ロボットの種類などによって制約を受けないことである。そのためには、企業の枠を超えて、情報サービスや物理的サービスなどのロボットサービスを提供できるようにすることが不可欠となる。また、世界をリードしている日本のパーソナルロボット分野が、世界に先駆け、いち早くネットワークプロトコルの標準化を進め、日本全体として技術産業界の世界におけるイニシアティブを取っていくことは極めて重要な課題である。

    そこで、サービスを提供するための共通規格を策定すると同時に、今後どういったサービスが必要かを、ロボットを開発している企業同士が共同で考え、実験し、そして、より市場ニーズに合った、通信ネットワークを活用した情報サービスや物理的サービスなどのロボットサービスを提供していこうというのが、この組織の設立目的である。これにより、ロボットサービスの普及促進によるロボット産業の発展を国家規模で目指していきたいというわけだ。

    RSiでは、今後のロードマップとして、健康アドバイスサービス会社、防犯サービス会社、趣味情報サービス会社などと提携し、ロボットを通じて健康アドバイスや防犯サービスなどを提供していきたいとしている。その際に重要なことは、各社が共通規格を使ってサービスを開拓していくことで、ロボットの機種に関係なく、ロボットとサービスを自由に組み合わせられるようにすることである。

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