【レポート】
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堀江貴文・ライブドア代表取締役社長兼CEO |
ライブドアの堀江貴文・代表取締役社長兼CEOは16日、都内で開かれたイベント「見上げる宇宙から使う宇宙へ2004 -宇宙の利用を考えるシンポジウム-」(主催:宇宙航空研究開発機構 JAXA)において講演、ベンチャーならではの宇宙開発論を展開した。JAXA関係者も居並ぶ中で熱弁をふるい、講演の後半では、独自の有人宇宙飛行計画についても一端を明らかにした。
今年、プロ野球の新規参入問題などで一躍脚光を浴びた同氏だが、このようなJAXA主催のイベントにキーノートスピーカーとして招待されることには驚く人もいるかもしれない。だが、これまで氏は著作などで宇宙ビジネスについて言及してきた経緯があるほか、最近では実際にライブ中継をご覧になった人も多いだろうが、人類初の民間宇宙船となった「SpaceShipOne(SS1)」の打ち上げを同社ポータルで配信するなど、宇宙とは関わりを持ってきている。
冒頭、氏はIT業界と有人宇宙飛行の関連性について触れ、SS1の有力スポンサーとしてMicrosoft共同設立者の一人であるPaul G. Allen氏が名を連ねていること、そのSS1の技術で商業宇宙飛行サービスを目指しているのがベンチャーのVirginグループであること、2人目の民間宇宙旅行者となったMark Shuttleworth氏は南アフリカのIT起業家であることなどを紹介。またライブドアの元役員が、自己の資金で2005~6年にソユーズで宇宙旅行に行く予定であることも明らかにし、これからは「ITとベンチャーと宇宙は切っても切り離せない関係になっていく」とした。
そのSS1を筆頭に、最近はアメリカを中心に民間の有人宇宙飛行計画が盛んになってきたが、それ以前は長らく、宇宙は国家だけのものだった。氏は「車や飛行機など、新しい輸送機関は全て民間が作ってきた」とした上で、宇宙ロケットだけがその例外で、国家の関わりが停滞の原因ではないか、と述べる。国家主導による弊害としては、「必要以上にお金を使っている局面が感じられる」「入り組んだ利害関係」「国民に支持されないと予算がつきにくい」などの点を指摘。これからは、民間が主導する時代になるのでは、との持論を述べた。
そして、自らも「何千億・何兆円は無理だが、何十億・何百億の単位であれば、十分、今すぐにでも投資できる」とし、実際に有人宇宙飛行をやろうと思っている、と表明。第1目標としては、まず地球周回軌道に人間を打ち上げることがあるが、アメリカの有人宇宙探査計画を受け、次のチャレンジングな目標として「ブッシュ大統領より先に、火星に有人宇宙飛行をする」とぶち上げる。時期については「数年以内に実現するのではないかと思っている」(同氏)。
その根拠として、弾道飛行・周回軌道が最初に実現したのは1950年代という昔の話で、そんな古い技術でもできたことをあげる。現在はコンピュータはより進化しており、ロケットエンジンは実績があるロシア製のものもある。それらの技術的な背景から、「ハードルはそれほど高くない」(同氏)と見ており、後は具体的にどういう筋道を立てて、どこからエンジン調達してきて、どこでロケットを作って、どうやって地球に帰ってくるか、ということを検討しているのだという。
実現性については「意外と簡単なんじゃないかと楽観的に考えている」とのこと。「楽観的に考えるのが我々ベンチャー起業家のいいところで、とりあえず失敗してもいいじゃないかと。何回か失敗しても、小さな失敗であればカバーできる、次にチャレンジできる」とベンチャー流の考え方を披露。今、考えている計画では、まず1~2人乗りの有人宇宙飛行ロケットを2~3年、または4~5年以内には打ち上げる。それを何回か飛ばせるようにしてから、運搬用ロケットに燃料などを運んでもらって、それから火星を目指すことになるという。
さらに、宇宙を目指すことによる社会的な影響も訴える。「今は地球上にフロンティアがなく、ここでどうやって生きるのかしか考えてない。環境問題も大事とは思うが、内向きなことばかりではネガティブな思考になる」「停滞している世界を再び活性化させる、一つの大きな手段になるのではないか」と期待。また反面、有人宇宙飛行に成功した中国を比較に出し「中国は宇宙に行ったことで意識が変わってくる。子供達が宇宙飛行士になりたいと強烈な思いを持つようになり、すごい成果を彼らはこれから出していく」「日本はそれがない。今の子供達は宇宙開発に夢は全然持っていない」という危機感も述べる。
氏は最後に、「皆さんも、子供達に夢を与えられるような、非常に分かりやすい目標をどんどんやって欲しい」と聴衆に呼びかけるとともに、「この先の宇宙開発に繋げるためにも、3年以内、長くても5年以内に日本初の民間宇宙ロケットを飛ばしたい」と決意を述べ、1時間近くに及ぶ講演を締めくくった。
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