【レポート】

NVIDIA、真のGeForce 6200となる「TurboCache」

1 新GeForce 6200と旧GeForce 6200の相違点は?

    西川善司  [2004/12/16]

    NVIDIAは7日(北米現地時間)、プレスカンファレンスを開催し、同社のバリューセグメント(ローエンドクラス)の新GPUとしてGeForce 6200 with TurboCache、略称「GeForce 6200TC」を発表した。なお、正式な報道発表まで秘密保持期間であったために、情報の開示はそれまで伏せられていたことを予めお断りしておく。

    GeForce 6200 with TurboCache

    今回発表されたGeForce 6200TCは、既に発売されているGeForce 6200とは型番こそ同じだが別コアであり、今回のTC版の登場により、旧版は一線から退く形となる。

    旧版の開発コードネームはNV43v。"v"はバリュー(Value)セグメントの意味を表す。NV43といえば、ほぼ同時期に発表されたメインストリーム版のGeForce 6600の開発コードネームであったわけだが、旧GeForce 6200(NV43v)はGeForce 6600(NV43)として提供できないチップを、パイプラインの一部を殺して6200型番を付けてリリースしていたもの……と考えることが出来る。その意味では、今回のTC版の方こそが「真のGeForce 6200」ということになる。

    しかし、しばらくは旧版とTC版が混在して市場に流通することになり、ユーザーとしてはどちらを選択すべきか悩ましいところだが、結論から先に言えば同一スペックで比較した場合、最大パフォーマンスは旧版の方が上を行くことになる。

    これはTC版が最大パフォーマンスよりもコスト(価格)、低消費電力性能の方を重視した設計であるためだ。筆者が評価カードを3DMark05などで試した限りでは旧版の方が20%前後の高いパフォーマンスを発揮する結果が得られている。

    具体的に、どうして旧版の方がパフォーマンスが高くなるかについては、本稿でも詳しく後述したいと思う。

    GeForce 6200TC/64MB版。ご覧のようにリファレンスデザインの時点でファンレス仕様となっている。6200シリーズなのでSLIには未対応。

    新GeForce 6200と旧GeForce 6200の相違点は?

    新版となるGeForce 6200TCの製造プロセスルールは0.11μm(非Low-k)。12月7日の発表時点ではトランジスタ数は明らかにされず、1億以下とだけ述べられた。インタフェースはPCI Express x16にネイティヴ対応する。AGP版の予定は今のところなく、AGP版のローエンドには当面、GeForce FX 5200が続投される。コアクロックは350MHz、組み合わされるビデオメモリは350MHz DDR1(700MHzデータレート)。

    GeForce 6ファミリーということで、プログラマブルシェーダ3.0仕様を完全に満たしている。しかし、GeForce 6200シリーズに含まれるため、IntelliSample3.0テクノロジーにおけるロスレス圧縮機構と、16ビット浮動小数点実数バッファ使用時のテクスチャフィルタリング及びブレンディングがサポートされない。アンチエリアスやテクスチャフィルタリング使用時のパフォーマンスインパクトが大きくなり、また浮動小数点実数バッファの汎用性において、GeForce 6200TCはハンデを抱えることになる。

    プログラマブルシェーダ3.0仕様対応をうたった「Painkiller: Battle out of Hell」。こうしたタイトルが低コストなローエンドGPUでも動作できるようになる。(C)2004 DreamCatcher Interactive Inc. Developed by People Can Fly. All rights reserved.

    レンダリングパイプラインの構造はプログラマブル頂点シェーダが3基、プログラマブルピクセルシェーダが4基という構成で、これも旧版のGeForce 6200と全く同じだ。違いはTC版の名称にもなっている「TurboCache」という部分にある。

    GeForce 6200TCのカード上に搭載されるビデオメモリは16MB、または32MB(後になって64MBのソリューションも発表された)。この、今となっては少なすぎるとも思えるビデオメモリは実はキャッシュメモリとして活用されるものであり、汎用のビデオメモリの大半は、メインメモリから拝借する仕組みをとるのである。そう、これがその「TurboCache」という仕組みなのだ。

    GeForce 6200シリーズ新旧スペック比較表(一部筆者推測)
      旧版GeForce6200(NV43v) GeForce6200TC(NV44)
    プロセスルール 0.11μm
    トランジスタ数 1億4,600万(※1) 1億未満
    コアクロック 300MHz 350MHz
    メモリクロック 550MHz(※2) 700MHz(※2)
    ビデオメモリタイプ/最大容量 DDR1 SDRAM 256MB DDR1 SDRAM 64MB(※3)
    メモリバス幅 128bit 64bit(32MB/64MBモデル)、32bit(16MBモデル)
    メモリバンド幅 8.8GB/秒 5.6GB/秒(32MB/64MBモデル)、2.8GB/秒(16MBモデル)(※4)
    インターフェース PCI Express x16
    頂点シェーダーバージョン 3.0
    頂点パイプライン
    (=頂点シェーダ数)
    3本
    ピクセルシェーダーバージョン 3.0
    ピクセルパイプライン
    (=ピクセルシェーダ数)
    4本
    頂点性能 2億2,500万頂点/sec 2億6,250万頂点/sec
    フィルレート 12億テクセル/sec 7億テクセル/sec(※4・5)
    ※1:GeForce6600シリーズと共有コアであるため
    ※2:カードベンダーによって変わる
    ※3:アプリケーション側からは常に128MBが使用可能
    ※4:ローカルビデオメモリのみの値
    ※5:ROPユニットが2基しかないため

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