【レポート】

楽天イーグルス誕生、「ゼロ歳」の球団が歩みを始めた

1 「東北のチーム」が誕生

    大川淳  [2004/11/05]

    三木谷浩史楽天社長(右)と浅野史郎宮城県知事

    51年ぶりのプロ球団を新設することが11月2日に決定した楽天の三木谷浩史社長は、翌3日には仙台に向かった。東北楽天ゴールデンイーグルス(以下、イーグルスと略)の運営主体である楽天野球団と宮城県が「宮城球場フランチャイズ基本協定書」を締結、正式に仙台を本拠地とすることが確定した。

    同協定書は、楽天野球団が、宮城県営宮城球場を自己負担で改修、県は楽天に、球場を10年間管理すること、球場での物品販売、広告表示を認める--などを規定している。浅野史郎宮城県知事は「これで決まったと実感した。(たとえていえば)婚姻ではなく、誕生の届けを出したようなもの。新球団はゼロ歳のベビーで、ヨチヨチ歩きもまだできないので、すくすくと育てていきたい」と語った。

    この日は宮城球場で、「新球団決定歓迎セレモニー」が開催され、三木谷社長以下、田尾安志監督、山下大輔ヘッドコーチなどが参加した。あいにくの雨にもかかわらず、球場には約2,000人のファンが訪れた。


    「新球団決定歓迎セレモニー」には雨のなか、2,000人が訪れた

    イーグルスの本拠地となる宮城球場

    三木谷社長は「(協定書締結は、球団設立が)決まってから、最初の正式な手続きであり、興奮を覚える。こんな天候のなか、大勢の方が来てくれたことを心強く思う。絶対に失敗はできない。地域密着型球団を目指す。運営は楽天がしているが、新球団は楽天のチームではなく、仙台、宮城、東北のチームだと思って欲しい」と語る。試合のほとんどは宮城球場で開催、他では数試合程度となる。2軍も仙台に置かれ、イースタンリーグに所属する。

    イーグルスの本拠地となる宮城球場の改修計画も同日発表された。三木谷社長は「より快適に、より近くで、より自由に。この3つが基本」として、「Phase1」「Phase2」の2段階で球場を改造する。工事は11月9日から部分的に着手、工費は総額で30億円前後となる見通しだ。宮城球場は、仙台市と石巻市を結ぶJR仙石線の宮城野原駅から徒歩5分ほど。仙台駅から同駅までの所要時間はやはり5分だ。平日、土休日とも、16-18時台には同駅方面に1時間6-7本の列車が走る。

    「Phase1」は来年3月中旬までに完成させる予定で、来シーズン開幕に間に合わせる。外野芝生席をベンチ席と芝生席との構成に改め、芝生席は外野の奥につくる公園と一体化させ、「ピクニック感覚で試合観戦ができる。これまでに世界でも例がないコンセプト」(三木谷社長)としている。公園には、子供のための遊具やバーベキュー設備を用意することも検討している。

    また、内野ファールグラウンドと外野ポール際に観客席を新設、内野席最前列には「張り出し席」を設け「大リーグ並みに、臨場感あふれる近さで観られる」(同)という。

    新生宮城球場の完成予想図を示す三木谷社長

    球場の後方には公園ができる

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