【レビュー】

FSB 1066MHzのPentium 4 Extreme Edition 3.46GHzを試す

5 ベンチマーク結果(3)/考察

    大原雄介  [2004/11/03]

    エンコードベンチマークその1(TMPGEnc 2.521.58.169/DivX Pro 5.2.1/Windows Movie Maker2)

    TMPGEnc Net
    http://tmpgenc.net/
    DivXNetworks, Inc.
    http://www.divx.com/divx/
    Microsoft
    http://www.microsoft.com/

    グラフ18:エンコードテストその1(TMPGEnc/DivX/Windows MovieMaker 2)

    今回はちゃんとWindows Movie Maker2のデータも取った。結果はグラフ18に示す通りで、やはりこうしたメディアエンコード系では高クロック動作Prescottコアは有利である。全てのテストで最高速なのはPentium 4 560となっているが、Pentium 4 XE 3.46GHzもかなり健闘している。1passのDivXでのみAthlon 64 FX-55にやや負けているが、他ではそれなりの性能差をつけているあたりはさすがと言うべきであろう。

    エンコードベンチマークその2(TMPGEnc 3.0 XP 3.0.4.24 英語版)

    PEGASYS, Inc.
    http://www.pegasys-inc.com/ja/product/te3xp.html

    グラフ19:エンコードテストその2(TMPGEnc3 XP)

    最後はグラフ19である。流石にSSE3対応アプリケーションだけあって、Pentium 4 560の性能は別格のレベルになっているが、それを除くとこちらも全てのケースでPentium 4 XE 3.46GHzが最高速の座を確保できている。実際負荷が低いときはPentium 4 XE 3.40GHzがAthlon 64 FX-55を突き放しているのに、負荷が上がるとどんどん性能差が縮まっている状態だっただけに、Slowestの場合でもまたAthlon 64 FX-55を突き放す結果になっているわけで、FSBアップの効果はケース次第では無視できないという例の1つといえる。

    考察

    そんな訳でIntelから投入された新たなハイエンドCPUであるが、とりあえず最高速の座を再びAthlon 64 FXから奪回したと言っても良さそうである。従来、Athlon 64系が優位だったベンチマークでAthlon 64 FX-55よりやや上回る成績を出しながら、逆にPentium 4系が優位のベンチマークでAthlon 64 FX-55に劣るものが無いという以上、(絶対的な差がどの程度か、という話は別にして)Intelの目論見は成功したと言わざるを得ない。もっともそれとは別に、Pentium 4 560との性能差をどう考えるのかが非常に微妙だったりもするわけだが。ただ、SSE3非対応アプリケーションに関してはその差は大きくなく、逆にPentium 4 XE 3.46GHzが上回る成績を出しているテストも多いから、Intel的にはぎりぎりセーフというところなのだと思う。

    問題は、この(Athlon 64 FX-55との)絶対的な差がどの程度あるかである。現状のスコアを見る限り、その差はごく僅かであろう。その意味では、コストパフォーマンスはあまり良くない、というか正直に言えば悪い。$999のプロセッサに、DDR400の倍近い価格のDDR2-533メモリ、それと3万では効かないであろうマザーボードが必要であるからだ。既に秋葉原ではフライング販売が始まっているIntel 925XE搭載マザーボードはいずれも3万円台後半の猛烈な価格付けで、結局CPUとメモリ1GB分、マザーボードの合計は19万円代になると見られる。同じハイエンドでも、Athlon 64 FX-55だとSocket 939マザーボードやDDR400メモリが利用できるから、プロセッサこそ$827なものの、合計価格は15万程度に収まる。4万円の差に見合う性能差かと言われれば、どう考えてもNoであろう。同じIntelの中で見ても、Pentium 4 560が5万程度で入手できる訳で、CPU+メモリ+M/Bの合計額が10万程度で収まったりする訳だから、コストパフォーマンスが良い筈もないのは当然である。

    ただ先ほども書いたとおり、このレベルの製品にコストパフォーマンスを考えるのは殆ど無意味である。言ってみれば価格度外視でとにかく「最高速」の座を得るのが目的の製品だから、きわめてマーケティング的な意味合いで僅かでも成績が上回ることが重要なのである。まぁそれにユーザーが付き合う必要があるかどうか、というところだ。特に1066MHz FSBの製品は今後もおそらくPentium 4 XEのみであるから、非常に高くつく事は間違いない。それを覚悟した上で、それでもなお選ぶというのであれば、おそらく満足を得られる事であろう。

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